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実学教育の徹底を

今日のおすすめの一冊は、北尾吉孝氏の『日に新たに』(経済界)です。その中から「人間の価値とは?」という題でブログを書きました。

本書の中に「実学教育の徹底を」という心に響く一節がありました。

この21世紀、日本が創って行こうとする世界を支えて行く人材の確保・育成という観点からは、実学教育を徹底すべきでありましょう。

日本の将来の産業構造が一体どういうものかを先読みし、ポスト・インダストリアル・ソサエティ(脱工業化社会)において一体何が大事になるかという観点で教育を捉え直し、そしてそうした大事なものを教育上優先するような体制を敷いて行くべきだと思います。 

例えばデジタルの世界で述べるならば、今後益々「シンカ(深化・進化)」し更に大きな世界になって行くのは間違いありませんから、その世界の真髄を理解し本当にコンピューターやITを使い熟(こな)せるような人間が指導に当たり、実学として実用に供せられるようにして行かねばなりません。 

仮に私が文科相であったらば、第一に一芸に秀でるような人材を創出すべく、科目選択制を基本にし総花的教育をやめます。道徳・歴史・哲学(思想)といったものだけは、必修とします。

第二に実学を基本とする、例えばIT関係の起業家や実業家をどんどん招聘して授業を行って貰うというような形にします。実社会を知らない教師により何の役にも立たない教育が行われるのでは、日本の将来が危ぶまれます。

第三に成績優秀者には出来るだけ若い間に留学を少なくとも2年位はさせ、多様な文化の中で生活させます。日本の英語教育というのは長い間、リスニングもスピーキングも殆ど出来ない人間が英語教師として指導に当たり、死んだような文法を中心に教え、試験ではペーパーテストだけを行うものでした。

つまりこれまで日本では、死んだ学問として英語教育がなされてきたのです。そうした馬鹿げた教育と同じ轍を踏んではなりません。 

上記したデジタルの世界のみならず、各分野でオリジナリティ溢れるものがどんどん創造されるような形にすべく、どうすれば良いかを考察せねばなりません。取り分け中学校以降こうした方向に基づいた教育を本格実施して行ったらば、様々な才ある人が新しい事柄に挑戦して行くようになるのではと思います。

実学教育とは、まさに「アントレプレナーシップ教育」のことです。アントレプレナーシップとは企業家精神のことですが、「何もないところから事業を立ち上げる人」という意味でもあります。リスクをとり、新しい事業の創造に燃える人だからです。

そのためには、『挑戦心』『勇気』『リーダーシップ』『創造力』『デザイン感覚』『感性力』『継続力』『ねばり力』『商品開発力』『人間関係力』『おもてなし力』等々を育むことが必要です。

それこそがアントレプレナーシップ教育であり、実学教育です。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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