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大人のプライド

今日のおすすめの一冊は、鴨下一郎氏の『「機嫌のいい人」に人は集まる』(新講社ワイド新書)です。その中から「水のように生きる」という題でブログを書きました。

本書の中に「大人のプライド」という心に響く文章がありました。

ささいなことで腹を立てるのは、大人げないこと。大人げないことで、腹を立てていませんか?

たとえば友人の集まりで、「二次会は、どこへ行く」という話になる。「いいバーを知ってる」と提案する。と、友人のひとりが、「あんなバーの、どこがいい?雰囲気悪いし、バーテンダーは横柄だし、酒はまずいし」と、反論してくる。

カチンときます。ここで、カチンとはするが、「そうかなあ。私は、いいバーだと思うけどなあ」と笑って、穏便に済ませられるのが「大人」です。カチンときた気持ちを抑えられず、「あなたみたいなお子ちゃまに、バーの良し悪しがわかってたまるか」と、腹を立てるのが、「子供」。

大人げない振る舞いです。ことに人は、自分の考え、好み、趣味、信条といったものをあからさまに否定されると、プライドを傷つけられ、ついムカッと感情を荒立ててしまいます。しかし、たとえプライドを傷つけられても、軽く受け流すことができるのが、「大人のプライド」ではないかと思います。

そこでキャンキャン騒ぐのは、「大人げないプライド」ではないでしょうか。できれば品のいい、紳士的、淑女に似合った「大人のプライド」を持ってほしいのです。

自分の力量に自信がない人は、ちょっと文句をいわれただけで腹を立てます。自分の考え、好み、趣味、信条を否定されて…それで腹を立ててしまうのは、じつはそれだけ、自分に自信がない証し。

自分が信じていたことが、相手の言葉で突き崩されてしまうことに怯(おび)えて、腹を立ててしまうのかもしれません。堂々と、軽く受け流してしまえばいいのです。胸を張って、相手の非難など無視すればいいのです。それができるのが「強い」証しです。

◆謙虚であってしかも自信のある人は、肯定され、認められ、愛されて育ってきた人だ。だから、余裕も生まれ、批判されても、軽く受け流すことができる。自分が「幸せ感」で満ち満ちている時は、何を言われても腹が立たない。

反対に、否定され続けてきた人は、心が不安定で殺伐(さつばつ)として自信がない。心に余裕がないから、少しのことでもカチンときて、反応してしまう。真の大人は、自分を褒めてもらえ、認めてもらえる場を持っている。幸せエネルギーをチャージする場所だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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