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飽きずに続けること

今日のおすすめの一冊は、新井正明氏の『先哲の言葉 先人に学ぶリーダーの要諦』です。その中から「少年老い易く学成り難し」という題でブログを書きました。

本書の中に「倦(う)むことなかれ」という心に響く言葉がありました。

「無倦(むけん)」 倦(う)むことなかれ。
これは『論語』の子路第十三の一番最初に出てくる言葉です。数々の古典の中でも、特に私の好きな言葉です。人生の妙諦(みょうてい)は、この一語に尽きるのではないのかと思います。 「子路、政を問う。 子の曰く、これに先んじこれを労す。益を請う。曰く、倦むことなかれ」
子路という弟子が、孔子に、政治を行なう上で大事なことは何ですかと聞いた。孔子は、何より民の先頭に立ってやりなさい。そしてその労をねぎらってやりなさい、と答えた。子路はあまり簡単なので満足せず、もっと他にないですか、と聞く。それに対して、孔子は、中途でいやにならず倦むことなくやり続けることですよ、と答えています。
人間は誰しも新しい地位についたり、新しい仕事に取り組んだりする場合、初めのうちは情熱を傾け、一所懸命に励みますが、そのうち慣れてくると、とかく怠け心が出てきてだれやすいものです。
優秀な人物で役員に登用されてからめきめきと実力をつける人と、そこで成長が止まってしまう人がいます。 また、ある地位までは大変な力を発揮しますが、一段上にあがると、それほどでもない、という人もいます。 そういう人たちは、結局、この「無倦」の真の意味を知らなかったか、知っていて行なわなかった人ではないかという気がします。
「無倦」は言葉では簡単ですが、実行はなかなか難しい。孔子は、そこを教えてくれているのです。

倦(う)むとは、途中で飽(あ)きてしまう、嫌になってしまう、ということです。 「うさぎと亀」のたとえのごとく、途中で投げ出さず、あきらめなければたいていのことは何とかなるものです。『失敗したところでやめてしまうから失敗になる。 成功するところまで続ければ、それは成功になる』と言ったのは松下幸之助。

人生の妙諦は、「倦むことなかれ」だと思うのです。 倦まず弛(たゆ)まず、コツコツと努力の人でありたいものです。

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