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肩書で生きない

今日のおすすめの一冊は、星野文紘(ふみひろ)氏の『野生の力を取り戻せ』(渡辺清乃・女山伏)日本能率協会マネジメントセンターです。その中から『山伏修行は「うけたもう」』という題でブログを書きました。

本書の中に「肩書で生きない」という言葉がありました。

自己紹介はいらないよ。 「私は、〇〇をしている人です」と言うと、 それでイメージがついちゃうだろ。 世間的に名のある仕事をしているだけでさ、 なんだか立派な人に見えちゃったり。 それでだまされちゃうんだ。
だからね、修行の時は「自己紹介するな!」 と言っている。 まっさらな状態で、言葉もなく、 お互いに誰かもわからないままで、 自然に入らなきゃダメだよ。
夜の闇のなかを歩く「夜間斗藪(やかんとそう)」というのが あるんだけどね。 最初は提灯を持って歩くけれど、いよいよ 暗闇になると、提灯を消させるんだ。 まるっきり完全に闇のなかを歩かせる。「気配」を取り戻させるために。 現代は、24時間明るいだろう? だから、気配なんてものがないんだよ。
昔は「太陽が沈んだ=今日が終わり」だよ。 真っ暗な夜、新月から満月に変わっていく毎日が、どれだけ楽しみだったことか。 「闇を照らす」 ということの意味が、心底わかるよ。 俺たちはさ、自然とともに、 自然の一部として生きているんだ。 肩書きで生きているんじゃない。 みんな、それを忘れているんじゃないかな?

肩書で生きてきた人は、定年後の人生はみじめなものとなります。特に大企業で役職に就いていた人は、定年後もなかなかその生き方やクセが変わりません。それは、自治会などの地域の活動でわかります。

定年後も以前の役職を引きずって生きている人は、「組織とはそういうもんじゃない」とか「それでは人は動かない」「前の職場ではこうだった」とか言って、自分ではまったく動かないのに人に指図ばかりしたりします。するとまわりからはひどく嫌われますが、本人はそれに気づいていません。ひどい人になると名刺に「元〇〇会社〇〇部長」などという名刺を作ってしまったりします。

本当の自分の人生を生きてこなかったということです。では、そのためにはどうすればいいのかというと、それは「今、ここ」を生きるということです。目の前のこの一瞬一瞬を生き切るということです。

まさに「野性の力を取り戻す」とは、「今日、ただ今」を生きることです。そこには過去も、未来も、肩書も、地位も関係ありません。すると、子どもの頃のような感性が戻ってきます。それが「ワクワクすること」「ドキドキすること」です。感動すること、驚くこと、笑うこと、喜ぶこと、楽しむことです。

だからこそ、何をやるにしても、出発点は「楽しい」「面白い」というワクワクする気持ちです。そういう人は、定年後も楽しく生きることができます。そこには肩書は関係ありませんから。

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