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お酒をたくさん飲む人がトクをすること

今日のおすすめの一冊は、内藤誼人(よしひと)氏の『もっとすごい心理学』(総合法令出版)です。その中から「リーダーは社交的である必要はない」という題でブログを書きました。

本書の中に「お酒をたくさん飲む人がトクをすること」という興味深い文章がありました。

米国テキサス州にあるアナリシス・グループのベサニー・ピーターズと、米国カリフォルニ ア州にあるサンノゼ州立大学のエドワード・ストリンガムは、「大酒飲みではない? なら、 あなたは負け犬になるかもよ」という衝撃的なタイトルの論文を発表しています。
大酒飲みほど勝ち組になれるとは、どういうことなのでしょうか。たくさんのお酒を飲むと、意識は混濁してきますし、健康を害しそうですし、翌日にはひどい二日酔いに悩まされて仕事も手に付かなくなるように思うのですが、どうして勝ち組になれるのでしょうか。
実は「お酒を飲む人のほうが収入は高い」という、はっきりしたデータがあります。統計を見ると、お酒を飲む人は、飲まない人より10%以上も収入が高いという事実があるのです。 とはいえ、お酒のアルコール成分が、何か直接的に仕事に役立つのかというと、そういうわけではありません。お酒には、そんな魔法のような効果はありません。
お酒を飲むことは、「ネットワークを広げる」ことに役立つ、というのがピーターズらの主張です。難しい言葉で言うと、お酒を飲むことは「社会的資本」になるのです。 1人で静かにお酒を飲むという人もいるでしょうが、たいていの場合、お酒はほかの人と一緒に大勢でワイワイと飲みます。
よって、「たくさんお酒を飲む」ということは、それだけ 「たくさんの人と会う」ことになります。そうして人脈ネットワークがどんどん広がりやすくなります。人脈が広がれば、当然ビジネスチャンスも増えていくわけで、結果的に収入も多くなるのです。
ピーターズらは、大酒飲みほど収入が高くなることを“ドリンカーズ・プレミアム”と名付けています。お酒を飲む人は、10%のドリンカーズ・プレミアムが付いた収入を稼ぎ出すことができるそうです。また、頻繁に外に飲みに出かける人は、さらに7%を上乗せした年収になるという計算値を出しています。
ただし、ここで注意してほしいのは、あくまでも「ネットワークの形成」に役に立つようなお酒だということです。 いつでも決まったメンバーで飲んでいてはいけません。どうせお酒を飲むのなら、できるだけ違う部署とか、違う会社の人と一緒に飲みましょう。1人でバーに出かけて、知らない人に 話しかけるのもよいですね。
そうやってネットワークを形成するからこそ、プレミアムの恩恵を受けられます。ただ単純 にお酒が好きだからという理由で、自宅で1人で飲んだり、決まったメンバーと飲んだりして いても、収入は上がりませんのでご注意ください。

これは、もちろん誰もが大酒を飲んだ方がいい、という話ではありません。体質的にお酒を飲めない方もいるでしょうし、お酒を止められている人もいるかもしれません。だから、お酒を飲めるかどうかということより、まったくお酒を飲めなくても、パーティや宴会などで、みんなと和気藹々できるかどうか、ということです。

ネットワークが広がり、人脈が広がる場にいるかどうか、ということです。お酒の有無にかかわらず、多種多様な人たち、年齢も男女も職種も肩書も違う人たちと出会うチャンスがある場に出かけているか、ということですね。

このコロナ禍では、なかなか難しいですが、どんなときも、自分のネットワークを広げることができる人でありたいものです。

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