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時間にケチな人は損をする

今日のおすすめの一冊は、斎藤茂太氏の『「ゆっくり力」でいい人生をおくる』(新講社ワイド新書)です。その中から「心がコロコロ変わるのは健全な証拠」という題でブログを書きました。

本書の中に「時間にケチな人は損をする」という心に響く一文がありました。

皆で旅行をしたりするとわかるのだが、待ち合わせに必ずといっていいくらい遅れる人がいる。遅れなかった場合でも、息せき切って、やっと間に合った…という人だ。こういう人の行動をしばらく観察していると、「なるほど、これでは遅れるわ…」と納得がいく。

こういう人は、最初から「待ち合わせの時間きっちりにそこへ行きさえすればいい」と思い込んでいる。十分前、十五分前に行こうという気などさらさらない。先に行って待っていることが損したような気分になるようにも見受けられる。

ぎりぎりに行けばいいと思っているから、その間になにかひとつでもアクシデントがあれば、当然遅れる。また、遅れないまでも大あわて、ということになる。私はこういうタイプの人は「時間にケチな人」と思う。自分のためにも人のためにもゆったりとした時間を用意しない、時間を惜しむ「時間にケチな人」。

待ち合わせの場合でも、「そんなに早く行ったってしょうがない」などとは思わず、早くついたら、あれをしよう、これをしようと考えてみたらどうだろうか。

たとえば、東京駅から皆で待ち合わせて新幹線で旅に出るとする。待ち合わせの三十分前に東京駅についてもいいではないか。時間があったら、駅の構内のショップをのぞいてみるのも楽しい。

最近は、弁当や土産物屋ばかりではなく、ワインやチーズの店もある。しかも品ぞろえがかなり充実している。車中でシャンパンを開けるのもいいかなあ…などと考えつつ、ワインやチーズやソーセージなどを物色していると、二十分や三十分はすぐにたってしまう。

そんな余裕のある待ち合わせと、最初からぎりぎりの行動で、ついには時計を何度も見ながらエスカレーターもかけ上がって…という待ち合わせと、どちらが精神衛生にいいかはいうまでもない。相手をハラハラさせるのもよろしくないし、自分がドキドキするのもよくない。

こう考えてみてはどうだろうか。待ち合わせの時間に対して、三十分、いや十五分でもいい、待ち合わせの相手と自分に対してプレゼントする。「余裕の時間」という、目には見えない花束を持って待ち合わせの場所に行く。そうすればあなたはもう遅れない。もうあわてない。「ゆとり」の人となる。

「時間の守れん人間は何をやっても駄目だ」(田中角栄)

時間を守るというのは自分との約束。つまり、セルフコントロールができない自分に甘い人間、ということ。セルフコントロールができない人は、商売にしろ、体調管理にしろ、人間関係にしろ、何をやってもうまくはいかない。

もし、待ち合わせに遅刻するなら、相手の時間を奪っていることになる。そして、相手が忙しいトップなら、そんな人とは二度と付き合うことはない。遅刻する人は、「時間にケチな人」。時間をきちっと守れる人でありたい。

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