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我々は永遠のベータ版

今日のおすすめの一冊は、リード・ホフマン&ベン・カスノーカ氏の『スタートアップ的人生(キャリア)戦略』(ニュースピックス)です。ブログも同名の『スタートアップ的人生(キャリア)戦略』として書きました。

本書の中に「我々は永遠のベータ版」という心に響く一節がありました。

アマゾンの創業者兼CEOジェフ・ベゾスは、1997年の初年以来ずっと、株主への手紙のしめくくりに、インターネットとアマゾンにとってはいまだに「今日が初日」だと書き続けている。 「先は明るいと思っていますが、油断せずに緊迫感を保たなくてはなりません」と。 

つまり、アマゾンにとっては毎日が「初日」で決してゴールを切ることはないのだ。 起業家にとって、「完成した」は禁句である。偉大なる企業は進化を怠らないことを心得ている。 

同様に、誰もが「完成した」を禁句にすべきだろう。私たちはみんな、いわば未完成品なの だ。常に学び、行動し、人間としての幅を広げ、成長するための機会にめぐり合う。自分の人生を「永遠のベータ版」と位置づけておくこと。これが重要だ。 

テクノロジー企業は、ソフトウェアを正式に発売した後もしばらく「ベータ版」というラベルを貼ったままにして、「この商品はまだ完成していないため、次回のアップデート待ちです」 と顧客にアピールしている。

グーグルのGメールは、利用者数が数百万にも達した後もなお、サービス開始から5年後まで公式にはベータ版のままだった。 これを人生(キャリア)に当てはめると、自分には欠点があり、自力でさらなる向上を目指す余地があり、適応や進化が求められていると意識せざるをえない。 

それでもこの発想は希望にあふれている。なぜなら、あなたには常に成長する余白があると いう事実を思い出させてくれるからだ。 

同じ発想を異なる視点から述べている人もいる。キャロル・ドゥウェックは、「硬直マインドセット」よりも「成長マインドセット」のほうが力に満ちていることを一般に広めた。

リ ズ・ワイズマンは、考え方が固定化しがちな「すべてわかっている」という姿勢と、より柔軟な「すべてを学ぶ」姿勢を対比させている。 あなたが世界で成し遂げていないことを述べるときに、「いまはまだ」という言葉をつけれ ばマインドセットの変化ができるのではないかと指摘する人もいる。 

「人生では大きなリスクをとったことがない・・・・・・いまはまだ」「生命科学や生物学のことはあまり知らない・・・・・・いまはまだ」という具合に。 この「いまはまだ未完成」という発想を力にすることが、「永遠のベータ版」であり続けることなのだ。

我々はいくつになっても未完成だと思ったとき、謙虚になれる。しかし、もうできあがった、完成した、と思ったとき、他からは学ぶものがない、と傲慢になる。

完璧な人間などどこにもいない。しかし、もし自分を完璧だと思っている人がいたとしたら、それははなはだしい勘違いだ。思い上がっているということ。

自らの会社も、自分も、「永遠のベータ版である」と、心に刻みたい。

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