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笑い薬

今日のおすすめの一冊は、斎藤茂太氏の『笑うとなぜいいか?』(新講社ワイド新書)です。その中から「教えることではなく、伝えること」という題でブログを書きました。

本書の中に「笑い薬」という心に響く文章がありました。

楽しく笑いながら生きていく。 そのために、もっと大切なことは、やはり「円満な人間関係」だろう。 友人、家族、仕事仲間…そういう人たちとうまくやっていけてこそ、思う存分に楽しく笑えるのである。 

私はへたなダジャレや、ジョークがかなり好きなほうだが、じつは、笑顔を生むために、そんなものは必ずしも必要ではない。 おだやかな、あたたかい人間関係に囲まれながら生きていくことができれば、それだけで笑顔の花は、そこらじゅうに咲きみだれてくれるのだ。 

円満な人間関係、そしてのびやかな笑顔にあふれた人生のためにも、ぜひ、周りにいる人を大切に思いながら生きていってもらいたい。 自分のことしか念頭にない人、人を大切に思わない人、そういう人は、人から嫌われる。 

人から嫌われている人というのは、いつも不平や文句ばかりいっている。 ネガティブなことをいうのに忙しくて、楽しく笑う暇などないようだ。 不平や文句をいうのではなく、自分のことばかり考えるのでもなく、人に感謝しながら生きていこう。 だれにでも感謝するのがよい。 

やさしい笑顔で「ありがとう」という…このときほど人の表情が美しく見えるときはないのではないだろうか。 こういう人は、笑顔がよく似合う。 「うつ」も寄りつかない。 笑う門から「うつ」はもちろん、さまざまな病気が逃げてゆくのだ。 

「ときぐすり」という言葉を聞いたことがあるだろうか。 漢字で書けば「時薬」で、つまり、時が経つにつれてみるみる体調が回復していく状態のことだ。 「ひぐすり」も同じような意味で、一日経つごとに病状がよくなることであり、こちらは「日薬」と書く。 

そういうことなら、「わらいぐすり」という言葉も、おそらくある。 なくてもいい、意味はわかるだろう。 日々笑って過ごしているうちに、体調もよくなり、知らず知らずのうちに健康になっている…そういう状態である。 「笑い薬」とは、一生おつき合いをしたいものである。

四苦八苦(しくはっく)という仏教の言葉がある。 苦とは苦しいことではなく、思うようにならないこと。 

生老病死という根本的に逃れられない四苦の他に、別の四苦がある。 その中の一つが、愛別離苦(あいべつりく)。 両親や親子、兄弟や親しい友人たちなど、愛する人たちとの別れだ。 

「別れ」は時が解決してくれる。 それが、「ときぐすり」。 また、病気をはじめとして、それ以外の「苦」も笑いが解決してくれることは多い。 

「笑う門には福来る」 「一笑一若一怒一老」 そして、「笑い薬」。 笑顔が似合う人でありたい。

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