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人生の後半戦にも通用する「幸福」のタネ

今日のおすすめの一冊は、藤原和博氏の『革命はいつも、たった一人から始まる』(ポプラ社)です。本日は本書と同名の「革命はいつも、たった一人から始まる」という題でブログを書きました。

本書の「あとがき」にこんな文章がありました。

これから考えたいのは、仕事する人生を歩むビジネスパーソンにとって、人生の後半戦にも通用する「幸福」のタネはなんだろう、という問題です。一般的には3つの幸福感の源泉があるように思えるのです。
まず1つ目は、なんでもいいから「現役」であること。社会にちゃんと相手にされること。世の中にかまってもらいえないようになる孤高の人生は寂しいですからね。60代以上の読者は、過去の話題や昔の思い出話が仲間の間で多くなってきたら危険水域に入ったと自覚したほうがいいでしょう。いくつになっても、今どんなプロジェクトに取り組んでいるのか、それをどうしたいのか、将来を見据えた現役話に花を咲かせたいものです。
2つ目には、自分が「成長」している実感があること。テニスでもゴルフでも上手くなっていたり、知識教養が増えている実感です。逆に、説教が多くなったり、一方的に教えることだけをやっていると危険です。介護施設では有名な話なのですが、裁判官と教員出身者に認知症の患者が多いと言われます。それは、自分が常に上から目線で教え諭し続けていると、双方向のフラットなコミュニケーションができにくくなり、思考が固まってしまうのと関係があるかもしれません。90年、100年の人生を生きる現代人は、あらゆる場面で学習機会を増やすことが求められています。だから、いまさらながら読書が大事なんですね。
そして3つ目は、会社や役所のような勤め先の組織とは別の「コミュニティ」における居場所が確保されていること。住んでいる都会のコミュニティでも、田舎の農村漁村の地域社会でも、鉄道オタクの集いでも、フィンランド好きの旅行研究会でも、被災地支援のサークルでも、多様なコミュニティで柔らかく交流することがなにより幸福感の源泉になります。人は、コミュニティの仲間同士の間に生まれる物語りが増殖することで、幸福を実感できるものだからです。もっと直截に言えば、新鮮な会話が常に生まれることが大事なんですね。サプライズのある中身で。会社の仲間とだけゴルフ&カラオケしているのは危険です。

この3つのことは、定年退職した後で、はっきり実感できます。朝から何もやることがない人や、どこへも行く用事のない人たちです。定年退職してから、趣味のサークルを見つけるとか、読書を始めると言っても、それははっきり言って手遅れです。30代、40代の頃からの日ごろの習慣が、その人の60歳以降の行動を決定付けるからです。

人は習慣でできています。上記の3つのことも習慣で解決できます。しかし、その習慣の効果は何年か経ってみないと分からない、というところが、習慣を難しくしているようにも思います。長く続ける良き習慣、とても大事だと思います。

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