保育士の新卒採用の難易度がエリアによって差が出ている理由

さて、昨日は熊本のIQキッズさんと大阪のパワフルケアさん、そして今日が某九州の社会福祉法人さんのご支援。

地方の今年度の新卒採用は比較的スムーズに進みそうです。

最大の理由は、

「都市部に流出する学生が減っていること」

です。

例年、全国に点在する地方の養成校では、差はあるものの、卒業する学生の1〜2割は首都圏、関西圏、特に首都圏へ宿舎借り上げ支援事業を活用して流出しています。

毎年、養成校卒業生が約4.5万人いて、そのうち2.3万人、つまり約半数が保育所、残りの半数が、幼稚園、児童養護施設等、一般企業に就職します。

政令指定都市や東京23区割合を30%とすると、70%である1.6万人、その1-2割ですから、1600-3200人の保育所を希望する都市部流出者のうち、仮に30%が留まったとしても1000人ほどの学生が地方に留まったと考えれば、各地域で新卒採用はしやすくなったわけです。

一方、東京などの都市部では新卒採用は少し厳しくなっている現実があります。

都市部に展開する大手保育事業者を中心とした地方採用が厳しい

さらに大手保育事業者が採用強化

都市部の中小・中堅の保育事業者は厳しくなる

↓都市部の幼稚園事業者はさらに厳しくなる

コロナによって、地方は比較的採用しやすくなり、都市部はさらに厳しくなる、慢性的な保育士不足に加え、来年度4月も相当な保育園開設が見込まれる、コロナもワクチン、治療薬の開発状況含めて、学生の意識としても来年度は全く楽観視できないことから、益々都市部の新卒採用は厳しくなる、そんな流れになりそうです。

ではどうするか?どうすれば良いのか?

繰り返しそのエッセンスはこのブログでもお伝えしてますが、改めて整理すると、

・組織全体で新卒採用が重要課題であることを浸透させる

・根本的に採用をマーケティングだと意識転換する

・どんな学生にどんな独自価値と魅力をどう伝え、共感を生み出すのかを明確にする

・リクルートジャーニーを作る(学生動向をベースとした採用計画)

・その際、Web、オンライン、オフラインを適切に組み立てる※どちらかへの偏重だと上手くいかない、あくまで顧客目線で。

・リード育成に力を入れる(早期接触含め)→SNSフォロワー、アルバイト、実習生など、1年生からのリード育成

・オンボーディング(内定&入社後)までが採用だと位置づける

・採用は出来るだけ専任をつける(兼任でもある程度注力できる人、エース級の配置)=中小法人は経営者のトップセールス、力を注ぐ!

・徹底した数値管理、行動管理意識(SaasやHRテックの活用も規模によっては必要)

・過去に捉われない採用にもチャレンジする(無資格採用、別職種へのアプローチ)

あくまでポイントだけをお伝えしてますが、一つ一つ、細かく、ゴリゴリと地道に、確実にやり切らないと成果が出ない状況です。

もう既に2022年の新卒採用の動きが始まっていますので、2021年度採用も終わっておりませんが、少しずつ動いていただきたく思います。

さて、話は変わり、今日は今年最後の当社の新時代保育園・幼稚園経営研究会でした。

唐突でしたが、最後に12月末で私が船井総合研究所を退職するにあたり、ご挨拶をさせていただきました。

その機会を与えてくれたメンバーには感謝です。

これまで長くに渡り、お世話になった会員様もたくさんいますし、私もこの研究会の生みの親として、たくさんの思い出があります。

スタートは数名からでしたが、今はスピンアウト研究会、パートナー含めて180社以上の方にご入会いただいてます。

終了後、参加されていた何名かの会員から直接ご連絡があり、応援、激励、不満??のメッセージをいただき、ありがたい限りでした。

これからは、現メンバーがさらに価値ある、有意義な場にしてくれることに確信を持ってますので、引き続きよろしくお願いいたします。

当ブログのご愛読者においては、また追ってご挨拶、退職の経緯、今後の動向についてお伝えしたいと思いますので、当ブログにおいても年末までは引き続きご愛読のほど、宜しくお願いします!

ではまた^_^

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