こども政策の方向性
みなさん、いつもご愛読いただき、ありがとうございます。
前回からの更新が随分滞ってしまいました。
お盆明けにインフルエンザにかかり、40度の熱が出て、2週間経っても今だに怠さや咳が止まらず、、ということで、8月はほぼ毎日会食が入っていたのですが、ほとんどキャンセルせざるを得ない状況です、、(という言い訳です!)
また、キャリアアップ研修の講座収録も咳が止まらず延期にさせてもらうなど、多方面でご迷惑をおかけしております、、
その間に弊社主催の「保育人財・マネジメントフォーラム2023」があったので、これは有料のセミナーでたくさんの方にお越しいただいたので、続行しました。
改めて、ご参加いただき、ありがとうございます。
私もオープニングとエンディングでお話しをさせていただき、
・「今後必要な3つのマネジメントの質」
・「保育版『人的資本経営』の姿」
についてお伝えしました。
また、昨日からこちらの保育防災カンファレンスが始まってます。(9/5まで)
こちらの収録も先週何とか終わりまして、昨日の会でお話をさせていただきてます。
そして、次の登壇予定は9月10日の「あたらしい保育イニシアチブ」です。
先日、対談する玉川大学の大豆生田先生と事前打ち合わせをしました。
司令塔であるこども家庭庁が4月に発足し、それと合わせてこども基本法が施行され、こども大綱が12月にこども政策推進会議で閣議決定される予定で、現在中間整理の取りまとめが行われているところです。
また、こども大綱にも反映されるこども未来戦略方針が6月に出されて、こども誰でも通園制度、伴走型支援によるプッシュ型支援、産後ケアの充実、配置基準の改定なども出されたこともご存知の方は多いでしょう。
ただ、それによって私たち保育事業者に影響を与える変化とは何なのか?
今後何をしていくべきなのか?
ここが不透明だったり、理解が追いついていない状況があるのも事実です。
もうすぐ、こども誰でも通園制度の検討会議も始まりますが、どうしてもこの辺りの制度政策に注目が集まる一方で、個人的に重要だと感じているのが、「こども家庭審議会」で議論されている、
「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的指針(仮称)」
です。
この内容はこども大綱の作成はもちろんのこと、さらには次の保育所保育指針改定にまで影響を及ぼすことも想定されます。
この内容について、大豆生田先生とディスカッションさせていただきましたが、その中でも以下の「5つのビジョン」が重要とのことです。
この内容に目を通した上で、際立つ内容の一つが、「安心と挑戦の循環」に関して。
これらの実現のために「遊び」を通した活動の重要性が強調されてます。
また、保護者のウェルビーイングについても注視すべきです。
今回の指針では、この「ウェルビーイング」が一つのキーワードになっていますが、このように定義されてます。
さらに、このように指針には掲載されています。
つまりは、子育てに関わるすべての人々におけるウェルビーイングを考えるべきということです。
この考え方のもと、保護者や養育者においても、切れ目のない子育て支援の環境づくりとして、伴走型支援やこども誰でも通園制度、産後ケアなどの環境が重要になるということなのだと思います。
そして、最後に、「こどもの育ちを支える環境や社会の厚みを増す」という点も注視しておくべきです。
もはや保護者と保育施設だけでこどもの育ちを支援する時代ではありません。
社会全体、地域全体でどのように子どもや保護者を支えるか、どのような地域連携の形をその地域らしく作っていくのか、近隣住民が「騒音施設」と思うことなく、こどもの自然の声が美しく聞こえるようになるのか、そして、保育施設がまちのフラッグシップとなり、まちが活気づく姿を創り出せるのか、
これについては、まだまだ難しい点もありますが、ビジョンとして明確に、
「地域全体(人・空間・文化・政策)でこどもの育ちを支える」
と打ち出したことはとても素晴らしいことだと思います。
以上となりますが、こども政策、特に乳幼児期の政策を考える際には、改めて制度・政策と合わせて、育つ環境の変化に伴った育ちの指針、ビジョンを軸とした進化をさせていく必要性を感じました。
ではまた。
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