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あたらしい保育イニシアチブ2023で感じたこと

みなさん、いつもご愛読いただき、ありがとうございます。

カタグルマの大嶽です。

9月10日に保育業界の新たな未来への提言をすべく昨年に続き今年も

「あたらしい保育イニシアチブ」

が開催されました。

僕も昨年に続き、実行委員及びセッションリーダー、モデレーターをさせていただきました。

今年の参加者は、開催2週間前には、

「もしかすると昨年を割るかな、、」

と思いましたが、さすが業界影響力のある実行委員、関係者の皆さんの最後のひと推しで直前にぐっと増えて、リアル800人、オンライン300人を超え、昨年よりも多い参加者となりました。

何よりも保育団体の重鎮などが昨年はおらず、側から見れば、若手経営者がワイワイやってるように見えて、むしろこのような革新的なイベントに否定的だった方が多いようでしたが、今年は業界団体の重鎮もかなり参加していたようです笑


さて、まず僕自身はオープニングセッションで小倉大臣(9月10日時点)の講座を受けて、玉川大学の大豆生田先生と対談をさせていただきました。

始まる前に15分ほど小倉大臣と大豆生田先生とお話をしましたが、「幼児期までのこどもの育ちに係る基本方針」の5つのビジョンに関して、大変評価をされており、その後のセッションでもその内容を中心に対談させていただきました。

もしかすると、翌日の内閣改造を踏まえると、小倉大臣としても最後の名刺交換だったのでは??

内閣改造前日の元小倉大臣の名刺

大豆生田先生も、こども家庭審議会の部会の委員をされている中で、事前ミーティングも踏まえ、今後国として、

「こどもの育ちの方針」
「保育の質向上の方針」
「政策・制度の方針」
「政策と育ちの指針の連携の方針」

この辺りを僕自身も随分深く理解することが出来ました。
(まだまだ知らないことがたくさんありました。)

当たり前なのですが、改めて政策というのは、ある一部の有識者の意見が強く反映されるものなのだなと思います。


さて、こども誰でも通園制度、配置基準の改定、産後ケアの充実、伴走型支援などの制度化はいよいよ本格検討が始まります。

各所から話を聞くと、よほどのことがない限り、前向きな議論が進むのは間違いありません。

保育園におけるこども食堂の補助金も先月から駒崎さんのフローレンスで応募を開始してます。
こども家庭庁からの通知も出ています。

そして、今年度から、インクルーシブ保育として、保育園内で児童発達支援事業を行うにあたっての設備共有・職員兼務が可能になっているなど、様々規制緩和や新たな制度がスタートしているわけですが、このような政策や制度が狙いや目的以上に表面的な部分のみ先行すると、必ずと言って良いほど、

・質が低下する
・現場の負担が増える

という逆風が吹き、徐々に抵抗勢力が強くなることで推進されなかったり、自治体レベルで事業が出来なかったりということがこれまでも多々ありました。

今回は特にこども誰でも通園制度に関してその風が強いのですが、政策サイドもそれを十分理解しております。

今回、大豆生田先生と話していて強く感じたのは、まさにこの部分で、

「政策と育ちの指針の連携」

のあり方が変わったなと。

政策と育ちの指針が繋がっているし、結びついている。

具体的には、まさに現在進行形でこども家庭審議会で議論されている、

「幼児期までのこどもの育ちの基本指針」

にある5つのビジョンにおいて、例えば、

「こどもの誕生前から切れ目なく育ちを支える」

というビジョンにおいて、政策の観点においては、

・産後ケア
・こども誰でも通園
・伴走型支援


が該当し、政策と育ちの指針がリンクしているのがよく分かります。

また、

「こどもの育ちを支える環境や社会の厚みを増す」

このビジョンについては、

・インクルーシブ保育
・園が街や地域住民の子育て参加のフラッグシップになるための「地域連携」

を指しています。


つまりは、保育政策・制度とこどもの育ちの指針は車の両輪であって、この双方の視点から保育のあり方を検討することが重要なのですが、まさに今年度からスタートした、こども政策の司令塔でもあるこども家庭庁、こども基本法の施行、そして6月に出されたこども未来戦略方針、さらには年末に完成する予定のこども大綱と、一貫した組織、政策、指針によって、連携、推進されようとしているわけです。

これについては、これまであまり無かったことです。
とても素晴らしいことですね。

まさに、今回の政策、指針は少子化対策や保育政策におけるラストチャンスだと個人的には思ってます。(そう思った方が良い)

それならば私たち保育事業者は国、政策、指針を信じて、いざ行動あるのみ!です。

情報過多で誰でも情報収集ができる、かつ変化の激しい今の時代こそ、行動なき思考に意味はありません。

それぞれの事業者における園が所在する地域社会にとって、必要なこと、やるべきことを各法人、各園で検討して頂ければと思います。


最後に・・あたらしい保育イニシアチブ、おそらく来年もやるでしょう。(まだ未定ですが。。)

そして、来年はさらに影響力を高めて開催されることと思います。

どの時代も、どんな分野も、イノベーションを起こすのは、

・よそもの
・わかもの
・ばかもの

なのです。

怒られる?かもしれませんが、あたらしい保育イニシアチブ関係者は、そんな方が多いです。
(だから好きなのですが・・笑)

その人間たちの失敗と成功の繰り返しと積み上げによって、何かを機に徐々に信頼が生まれ、それが広く波及し、伝播し、スタンダードになっていく、これがイノベーションの一つのカタチです。

今、保育業界は本当の意味で変化、進化しないといけません。

良い流れを感じます・・・

ではまた。

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