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力みと付き合いやすくなる視点

1年をふり返って、過去の自分がみたら驚くほどにあらゆる行動をしていた年だった。ひとつひとつは大層なものではない。小さな気づきを起点に小さく行動してみることを積み重ねていた。だからこそ、今のわたしがはら落ちできる少し深い気づきに着地したのだな、と感慨深くおもう。

そんな小さな行動をしてみて、しみじみと体感していることが2つある。1つめは行動するときのマインドセットこそ大切であるということ。2つめは、理想のマインドセットで臨むむずかしさ。わたしの場合、マインドセットというのは、力み具合という言い換えのほうがしっくりきそうだ。

このnoteでは、その力みと付き合いやすくなる視点を提案してみたい。

-届けたいひと-
・行動に移したいけど慎重な人
・ついつい力んじゃう人
・葛藤している人
・事実と解釈を分けて見たい人
・コーチングを取り入れている人の思考に関心がある人


力みとはなにか

発動条件

そもそも、力みとは行動に伴うものである。

ここでの行動とは、Aという状態がAでありつづけることを変えたくなったときや新しくBをやってみる、など目的や手段に基づく行いだと捉えている。それは、なにもしないという状態も含めて、選択して行うということ。

わたしの場合はとりわけ、自分ひとりでは完結しないもの、他者との働くことや暮らすことで発動する。

能動的なものもあれば受動的なものもあるだろう。どちらにおいても現在とはちがう次元に理想や希望をもって、主体的に行動しているからこそ力みは発動しているということは、あらかじめ言葉にしておきたい。


体感

力みとはなにか、体感で思い出してみたい。

相対的な状態として、わたしが素敵なひとだなと感じる方々を連想すると、共通して力み具合が軽い印象をもつ。中心の核は確かに感じられて、そのまわりはとても軽やかな、でも無くなりはしない空気のようなものが遠くまで広がっているイメージ。流れのなかで調和している。

私もそう在れるように近づきたいのだけれど、それでもすぐに力んでしまう。あれもこれも足りない、補うべきだ。これを取りのぞきたい、解消したい。いつの間にか期限をもうけていて、時間だけがすぎていく感覚に焦る。

行動の起点となる小さな気づきは軽いものだったはずなのに、行動によって、いろんな方や場と関わって交わって、コントロールできない多くのものと対峙して、葛藤して、自分自身や自分と社会との分断が深くなっていく。

その中には、ぽつんと残りつづけるこころからの願いのようなものも垣間見えることもある。それでも、その願いを取り扱う余裕がないほどに、気づいたときには自らの力みによって、疲れてしまう。

むずかしいのは、ある程度の自己理解や内省によってその力みに自覚があるときである。力むほどに望まない状態になることを知りながらも、力んでしまう。そんな自分を変えようとするほどに、力みが多層構造のようになり、負荷は重くなる。望んだ状態に向かって行動するはずが、行動できなくなってどんどん遠のいていくしんどさだけが募っていく。

そうなると、落ち着いて客観的に自分をとらえることもままならなくなっていく。

当事者のむずかしさ

力みは、行動がこれまでの思考パターンと異なるほどにつよく作用するものなのだろう。勇気や挑戦の度合いに応じるように、大きな力みが生じ得る。

この力みの捉え方やアプローチは、先人たちがさまざまな考え方で教えてくれる。たとえば、ネイティブケイパビリティや、メンタルモデルといわれるもの、臨床心理士の東畑さんは「聞く技術 聞いてもらう技術」の中で”同じ人の中で複数のこころが綱引きしている”という表現され、ロバート・フリッツさんは「YOUR LIFE AS ART」で”揺り戻し構造”として紹介している。

いろんな視点は学びがあり、落ち着きを取り戻させてくれることもある。とはいえ、当事者として自分の状態を捉えるのはとても難しい

提案

理論的なことは、先人たちが教えてくれる。ここでは、当事者として力んでいる自分自身の状態を客観的にみる、事実を事実としてだけとらえるために、イメージを提案してみたい。

自分自身を「レゴブロック
行動のさきで関わるなにかやひとを「おもちゃ箱」
として捉えてみてはどうだろう。

(説明が十分でないかもしれないが、あなたの想像力を信じて出してみます。)


レゴブロック

自身の価値観や性格、すきなことやできることとをひとつひとつのレゴブロックとして見てみる。自分は、そのひとつひとつによってできた構造物であるとする。

今、どんな構造をしているか、想像してみてほしい。

どんなバランスで、どんな色合いで、どんなサイズだろう。

行動によって、どこをどんなふうに変えようとしているのだろう。

レゴブロックとして考えてみると、ひとつひとつは丈夫なレゴブロックでも、無理くりはめ込んだり引き抜こうとすれば、構造が壊れることは容易に想像しやすい。

無理くりでなくとも、変えたい部分が構造の内側であるほどに、一度解体が必要となるだろう。外側にたくさんくっつけようとするとバランスは崩れるかもしれない。

そう想像してみると、現状の構造を解像度高く見ること自体時間がかかりそうだ。そして、なにかを変えようとする行動は、行動の大小にかかわらず大変な気がしてくる。

なかなかの労力だと思えてくる。

そして、レゴブロックひとつだけではどうにもならなくても、その存在のおかげであらゆる組み合わせにつながっていくことも想像できる。


おもちゃ箱

行動の大半は、無機的ななにかや有機的なひとや組織と関わることになるだろう。その関わるものをさまざまなおもちゃ箱として想像してみる。

行動はレゴブロックをそのおもちゃ箱に放り込むことだ。はまるかはまらなかいろんな組み合わせを試してみることになる。

とあるおもちゃ箱のなかのレゴブロックとしっくり組み合わせられる場合もあるかもしれないし、レゴではないなにか、例えばひよこの置物がしっくり収まることもあるかもしれない。

一方で、どうやってもはまらないものははまらないのだと見ればわかる。そのとき、自分の構造を変えてはまる形にしたいのか、変えずにいたいのかで、次の選択肢も決まる。

おもちゃ箱だと想像すれば、どんなものが入っているかわからないほどにあらゆる組み合わせの可能性がありそうだ。同時におもちゃ箱の中身も変わり続けているとするならば、はまっていたものがはまらなくなることもあるだろう。

おもちゃ箱に放り込むことではじめて自身のレゴブロックの構造やブロックの役割を知ることもできるかもしれない。


おわりに

さてさて、提案を受け取ってみてどうだろう。

力み具合に関わらず、客観的に、行動している自分の状態を見るひとつの視点になっていたらうれしい。そして、少し力みが軽くなればなおのことうれしい。

コーチングもコーチというおもちゃ箱を通して、自分のレゴブロックの状態と見ることとも想像できそうだ。

?がたくさん生まれていたらごめんなさい。

ストレングスファインダーにも「あなたの無限の考えやアイデアは、ときに周りの人を圧倒し、混乱させることがあります。あなたの抽象的な考えについていけないという理由だけで意見が拒否されないように、アイデアに磨きをかけ、最善のものだけ発表するようにしましょう」(原文ママ)とはじめの盲点としてアドバイスされている。

このnoteは、コーチたちによるAdvent Calendar冬_2022への参加note。 メンバーがそれぞれ大切にしていることばを贈り合い、それをテーマにバトンをつないでいくアドベントカレンダー。

わたしが贈っていただいた言葉は「おもちゃ箱」。

アイデアを磨く余地があることは理解しているけれど、「おもちゃ箱」を頂いて浮かんだもの出してみました。読んでくださったあなたがどんなふうに受け取ったか、率直にフィードバックをもらえるととてもうれしいです。

りみさん・まーさん、今回も素敵な企画をありがとうございます。

最後までお読みくださりありがとうございました!











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