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「加害者家族」支援を宣言した関東弁護士会連合会の大会とシンポジウムは歴史的出来事だ(篠田博之)

午後2:00 · 2023年10月3日 · 768 件の表示

 市川寛弁護士のX(旧Twitter)ポストで知った記事ですが、以下にいくつか引用します。

関東弁護士会連合会の歴史的取り組み 

 2023年9月29日、「加害者家族」支援をめぐる関東弁護士会連合会のシンポジウムと定期大会が埼玉県浦和市で開催された。「加害者家族」という概念自体が新しく、まだなじみのないものだが、その問題に弁護士会が本格的に取り組むことを宣言したのは歴史的な出来事と言ってよい。   

 これまで家族内で犯罪を犯した者がいると、その家族までもが社会的バッシングを受けることが多かった。それは日本社会がいまだに「個」が確立しておらず、「家」単位で考えられることが多いという社会構造によるものだ。

 例えば親が殺人を犯した場合は、事件当時何も知らなかった子どもまでもが一生、バッシングにさらされるといった風潮が一般的だ。

関東弁護士会連合会の歴史的取り組み 

 2023年9月29日、「加害者家族」支援をめぐる関東弁護士会連合会のシンポジウムと定期大会が埼玉県浦和市で開催された。「加害者家族」という概念自体が新しく、まだなじみのないものだが、その問題に弁護士会が本格的に取り組むことを宣言したのは歴史的な出来事と言ってよい。   

 これまで家族内で犯罪を犯した者がいると、その家族までもが社会的バッシングを受けることが多かった。それは日本社会がいまだに「個」が確立しておらず、「家」単位で考えられることが多いという社会構造によるものだ。

 例えば親が殺人を犯した場合は、事件当時何も知らなかった子どもまでもが一生、バッシングにさらされるといった風潮が一般的だ。

午後の定期大会で採決。再審法改正も
 シンポジウムはもう1年近くかけて準備してきたもので、その成果は『刑事加害者家族の支援について考える』という冊子で当日配布された。冊子といってもA4サイズ190ページもの大部の労作で、中身もしっかりしている。

 そのほか用意したパワポをスクリーンに映した、その画面をカラー印刷したものも会場で配布された。

 会場にはオウム元教祖の三女、松本麗華さんも来ていた。『創』を読んでシンポジウムのことを知り、シンポジウム委員会に自ら連絡してきたのだという。

私は事前に認識していなかったのだが、実はその大会では、その後に「えん罪被害者の迅速な救済と尊厳の回復を可能とするため、刑事再審法の速やかな改正を求める決議」も討論のうえで採択された。鴨志田祐美弁護士や私も一緒に取り組んでいる、いわゆる再審法改正を求める大会決議だった。

 重要な宣言が採決された大会だったわけだ。

《9月29日の関東弁護士会連合会の「加害者家族」についてのシンポジウムでパネリストを務めた月刊『創』(つくる)編集長の篠田です。犯罪被害者の方の加害者側より被害者の方がつらい思いをしているのだという指摘、その通りだと思います。ただ、このシンポと大会で議論されたのは、加害者とその家族は区別しなければいけないこともあるということです。親が犯罪を犯した時、子どもは小さくて何も知らないという場合も、親が殺人者という理由でその子が生涯、攻撃を受けたり自殺に追い込まれるような現実があります。これまでは加害者とその家族を一括りにしてバッシングするという風潮があったのを、もう一度考えてみようというのが今回の提案です。でも被害者の方の意見も貴重だし、もっとこの問題で議論が行われるべきと思います。》

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