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【日記, 20230916】成り行き

新宿に来た。来月、朝霧jamに行く予定があるから、雨が降った時のために防水の靴を買おうと思って。ピンキリで色々あるようだけど、あまり安物は買いたくない。どうせ買うなら、雨の日に普段使いもしたいから、機能面だけじゃなく、デザインも飽きないものがいい。

NEWoMan新宿の隣にあるL-Breathという、アウトドア用品専門の店舗に行ってみた。いろんなアウトドア用品が揃っていて、アウトドア初心者である自分にとって、一箇所で色々見ることができて良かった。

防水素材といえば有名なのがGore-Texだろう。だから、Gore-Tex素材の靴をめがけて行ったのだが、どうも割高な気がした。それに、Gore-Tex素材の製品は、「Gore-Tex」と思いっきりプリントしてある。正直、ダサいとまでは言わないが、要らないデザインだなと思った。

少し考えようと思い、他のフロアを彷徨っていたら、一着のパーカーが目に入った。デザインや素材がとてもしっくりきた。でも、靴を買わなければいけないので我慢した。そのパーカーのブランドが、コロンビアだった。コロンビアの靴ならしっくりくるかもしれないと思った。でも、L-Breathの靴のフロアにはコロンビアの商品が見当たらなかったし、ブランドが決まったなら直営店で買いたいと思った。調べると、向かいの高島屋に入っていることがわかったので、そっちに行ってみた。

コロンビアの靴のコーナーには、Gore-Texという文言は見当たらなかった。店員さんに、防水の靴を探していると伝えると、全部防水ですと言われた。Gore-Tex素材のものはありますかと尋ねると、ありませんと言われた。コロンビアでは、アッパーの素材もソールも自社で作っているとのことだった。それに、Gore-Tex素材を使うと、Gore-Tex社がいくらか持っていくのでその分高くつくということだった。確かにさっきの店にあったものより数千円は安い。また、防水性に関しては同じテストをパスしているので、性能はあまり変わらないということだった。それならば何も問題ないので、一足試着してみた。鏡に映る自分の姿を見て、頭の中でカチッとハマる音がした。

というわけで、コロンビアで靴を買った帰り道、喫茶店で日記を書こうと思って、珈琲貴族エジンバラに寄った。行列ができていたから、向かいのベローチェにするかと思って、信号を渡って世界堂の前を通り過ぎた時、向かいから手を振りながらこっちに向かってくる人がいた。懐かしい友人だった。と言っても数ヶ月ぶりくらいなのだが、最後に会った日、もう会うこともないかもしれないと思っていた。イラストレータをやっている人で、世界堂に画材の調達に行くところだった。歩道の真ん中で、通行人の邪魔になっていることもお構いなしに近況を報告しあった。こうして会えるだけでも嬉しい気持ちになれる友達がいる、こんな幸せな奇跡はない。

結局ベローチェも満席だったから、エジンバラに並ぶことにした。それにしても、偶然の成り行きで思わぬ出会いの多い1日だった。これからも、楽しいことは控えているし、何がどうなるかなんてわからない。僕はまだ生きていたし、生きていてよかった。明日から帰省するから、早めに帰ろう。


21:00 珈琲貴族エジンバラにて

カバー写真:ひろむ「新宿の夜景」

今日の一曲:18曲目、きよしこの夜 そして ほら 君はここに生きている。タイトルが今日にピッタリすぎる。灰野敬二の音楽は、魂に響く。

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