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『雲の色とか』

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既発表の自作短歌を集めています。 H26年1月~現在。 H28年「異人の祈り」にて第一回石井僚一短歌賞候補 H28年7月号から短歌人会。
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2017年6月の記事一覧

【悲 報】「短歌人」第16回高瀬賞(新人賞)応募作品 の墓

※箸にも棒にも引っかかりませんでした。お弔いで note に載せておいてあげます(;_;)。なむなむ

「ターコイズブルーの空に」/安野文麿

突然の悪寒に手と足冷たくてひとり聖夜に心ぼそかり

酸味増すヨーグルトならば生きている証といふも上ぐる胃液は

眠れぬと飲む粒のありあの頃はアダリンといふ薬ありとふ

「田園」を蓄音機に聴き幾たびもあくがれの野は阿多多羅といふひと

かの人は紙絵を切りて彩

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『短歌人』2017年7月号掲載五首

一日をうつらうつらと過ごしたりチューリツプ散る春の盛りに

ヴアイオリン弾く気も起きぬ部屋に籠り酒香の名残りの消えゆくからだ

荒風の花咲く庭を庇ひたりチューリツプ一輪生け贄にして

雛げしの若芽はびこる庭に出て去年の春を思ひ出したり

あそこにもあそこにもほら山桜隠るるものの美しさあり

  

  (そっと黙って添削頂きました。小池光先生、有難う御座いました。)