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メーテルになりたかった幼い頃

子供の頃メーテルが大好きだった
メーテルとは銀河鉄道999のもちろんメーテル
あのメーテルのビジュアルと優しい声と
何よりあの哲郎を優しく包むメーテルの
優しさに憧れていた

私は幼い時何になりたいかわからなかった
自分は誰なんだろうといつも鏡をみていた
どうして今ここにいるのか考えていた記憶がある
違う場所から来た気がしていたのだろう
メーテルと哲郎のように宇宙の旅に出る様な
空というか自在に飛び回る二人が羨ましかった
私はいつも大地の上で数メートルも飛ぶことも
出来ない事にもどかしさを感じていたからだ

飛びたいなあ〜といつも思っていた
あっ ここで面白い話をしよう
私は2回飛び降りた事がある
多分 5〜6歳の頃だったかな
1回目は父が乗っていたトラックから飛び降りた
父はその頃
大きな電気店を経営していたから
店の前は大きなトラックが何台か止まっていた
だからトラックによじ登り空に向かって
飛び降りたのだ
もちろん飛べるわけもなく
見事に転げ落ちた もう記憶にはないが
かなり痛かったはずで
気がついたら病院にいた 足を骨折してしまい
母が死ぬ程心配した顔でしかし
かなり怒っている様なあきれている様な
顔をしていた
やばい!と心の中で思った
なんてひどい話だ
もちろんこっぴどく怒られた
小さな頃はとてもおてんばだった

そんなこんなで私はいつも時間や距離を移動
できないもどかしさをを感じていた
だから飛びたかったのだ
子供とは面白い 頭に常識や理性なんて
ないからやりたい様にやってしまう

きっとメーテルみたいになりたかったのだ
空を飛び宇宙に行きたかった
メーテルみたいに
美しくて聡明で慈愛心があり人を見守り
育てる
何より美しさに子供心に凄く憧れた
体のラインの綺麗さ 儚さ 純粋な目
それなのに年齢不詳の知性を感じたのである

メーテルになりたくてトラックから空に
飛ぼうとした私はなんだか恥ずかしいのだが
それだけ空を飛びたかったのだ

私はメーテルみたいになりたくて
今を生きているんだな

2020 2 29

#日記 #幼い頃 #エッセイ