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姉妹で猫カフェデビューした話

事の発端

「ママ、猫飼いたい」
昨年から長女は度々そう言うようになった。
YouTubeで子供が猫を飼っている動画や、猫カフェに行っている動画を見たのがきっかけである。

「猫はぬいぐるみじゃなくて生き物だから、自分の思い通りには動かないし、お世話も大変だし旅行に行くときはどこかに預けないといけない。命があるから、お世話が大変でもう嫌だって思っても止めるわけにはいかないよ。気軽に良いよ!って言えるものじゃないのよ」
私自身、猫は大好きで子供の頃猫を飼いたいと親に懇願して駄目と言われ、ショックを受けた経験があるのだが(その後ハムスターとウサギを飼わせて
もらえる)、自分の子供への返答は消極的だった。

子供時代は「お母さんひどい」と、快諾してくれない親に対して恨めしい気持ちもあったのだが、一転自分が親の立場になると当時の親の心情が想像できる。

一方、長女はYouTubeで猫アレルギーについても知ったようで、自分は大丈夫なのだろうかという懸念もあるようだった。

「猫が飼えないって言うんだったら、絶対に猫カフェに連れて行ってよ!」
長女を動物園や水族館に連れて行ったことはあるが、直に生き物と触れ合える体験は殆どしてこなかった。
実は私、猫カフェは独身時代足繁く通っていたのだが出産してからは全く行かなくなっていたこともあり、近隣で未就学児も行ける猫カフェはあるのか、調べることにした。

親子で行ける猫カフェ探し

近隣に猫カフェが無いか調べてみると、車で行ける距離の大型ショッピングモール内に猫カフェができていることを知った。
そこは年齢制限が無く(保護者同伴が条件)、長女だけでなく2歳の次女も連れて行けることが判明した。
昔私が通っていた猫カフェは未就学児NGのお店が多かった記憶があるので(10年近く前の記憶だ)、時代の移り変わりに驚きつつ、私と子供達3人で猫カフェに行ってみることにした。

長女には、事前に猫との接し方を説明しておいた。抱っこしない、撫でるときはそっと優しく、等。
昔猫カフェに通っていた時の知識が役立った。

いざ猫カフェへ

猫カフェに到着し、店員さんから一通り説明を聞く。
猫は耳がとても良く繊細な動物なので静かに過ごすこと、抱っこは禁止。
ワンドリンク制なので、ドリンクを注文した後、いざ店内へ。

子供達2人(特に次女)は「猫ちゃん〜!」と大興奮。店内は結構な広さがあるので、私は次女を見失わないよう追いかけ周ることとなった。
入店して間もなく、次女が寝ている猫ちゃんに触ろうとして「シャー!」と威嚇されたことがあり、そこから猫との距離感を心得たのか、気安く触ろうとすることはなくなった。
猫側からすれば、ゆっくり寝ているところにいきなり大きな声の人間が背中を触ってきたらそれは嫌であろう。
子供達にもそう説明すると納得したようだった。
猫ちゃんごめんなさい。

注文したドリンクは別室ではなく猫と同じフロアで頂く。ドリンクを置いて移動すると猫が倒す恐れがある為、持ち歩けるように紙やプラのカップで提供され、子供向けに紙パックのジュースも販売されている。

本来ならば寝ている猫ちゃんの側でカフェラテを飲みながらまったり過ごしたいのだが、子供連れだとそうはいかない。
子供達はパックジュースを一気に飲み干し、猫ちゃんとの触れ合いを求めてすぐ席を立ってしまう。
ある程度分別がつく長女はともかく、次女から目を離すわけにはいかない。
慌ただしくカフェラテを飲み干し、次女を追って席を立った。

子供達は店内に置いてある猫じゃらしを使って、猫達と遊ぼうとしていた。
猫についてある程度知識のある方は既にご存知だと思うが、大人の猫が猫じゃらしに食いつくには工夫とテクニックが必要である。
そんなことは知る由もない子供達。猫の前で賢明に猫じゃらしを振り、猫が困惑している状態がしばらく続くのであった。

店内で撮れた数少ない写真

「ママ、全然遊んでくれない」
しょんぼりしていた長女の魔法のアイテムが「猫のおやつ」だ。これがあれば誰でも猫達からモテモテになれる。このお店ではガチャガチャのカプセルに入ったおやつが200円、猫用のゼリーが400円で販売されていた。
おやつを持っている間は一匹の猫ちゃんがずっと長女の後を付いて来ており「も〜、○○ちゃんにはさっきあげたでしょ〜」とまんざらでもない様子だった。
おやつはあっという間になくなってしまい、もっとあげたいとねだられたが、猫も人間もおやつの食べ過ぎは良くないと話し一回で終わりにした。

そうこうして滞在1時間経った頃、長女が喉が乾いたと言うので店を出ることに。
皆で手を洗い、備え付けのコロコロで服の毛を取り
、猫ちゃんにバイバイして店を後にした。

終わりに

お会計は滞在70分、ドリンク代入れて4070円だった。
2歳の次女は滞在料が無料の為、私と長女2人分の金額である。
決して安い金額では無いが、大型ショッピングモール内にあること、猫達のケアを考えると妥当な金額だろう。
尚平日と休日で最大料金が設定されている。

子供達は帰りの車の中で
「猫カフェ楽しかった。また行きたい」
と話してくれた。ぬいぐるみのように自分の思い通りになるわけではないけれど、そこが猫の魅力である。
私も独身時代のようにゆっくりとはいかなかったが、久しぶりに猫カフェに行けて楽しかった。
願わくば、猫のいる空間を静かに楽しむという境地に早く娘たちが達してくれたらより嬉しい。

ここまでお読み頂きありがとうございました。



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