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【私の年のせいなのか ここが日本じゃないからか34】最初の一週間(6)気候、天候

 娘から「フランスは寒い」と聞かされ、パリに娘さんが住んでいる同級生からも「あっちは寒いから、懐炉を持って行った方がいいよ」とアドバイスされた。
 以前、フランスを旅行したのは夏で、快適だった。今回、6月に渡航し、まず、夜の9時半でやっと薄暗い、朝は6時半にならないと明るくならない、というのに驚かされた。気温は6月後半で最低が15度前後、最高気温は日によって20度ぐらいから30度近くまで上がる。ボルドーはフランスの南に位置する、大西洋に近い街だから、フランスの他のところよりも比較的湿度が高い、と婿は言うが、日本の蒸し暑さになれた身からしたら、からっからである。粉もの(小麦粉とかコーヒーとか)が湿気る心配をしなくていいのはいい。水回りもカビが出たりしない。そのわりに洗濯物が乾きにくいのはなぜ?
 婿は、ボルドーの天気は変わりやすい、いつ雨が降ってもおかしくない、みたいなことを言う。実際、天気予報ではしょっちゅう俄雨予報が出ている。折りたたみの傘はマストアイテムだ。

 6月現在、最高気温が30度という日でも、日傘を差す人などいない。帽子もかぶらない。日本では、「5月の紫外線は8月と一緒」と聞いて、春から秋まで日傘を差していたが、差す
のがためらわれる。せいぜい帽子をかぶるぐらいだ。8月ぐらいになったら差せるかな。まあ、この夏は新生児がいるので、そんなに長い時間外出することもあるまい。
 因みに婿によると、日傘はおろか、雨傘もなしで、雨が降ったらフードで乗り切る人も多いそうだ。嵐もしばしばあるのだが、そういうときは建物の中に入るのかしら。

 嵐といえば、渡航して約1週間頃、一人で歩いていたらスマホにメッセージが届いた。ちょうど迷惑電話が増えた時期で、またか、と思ったのだが、開いてみたら「message urgent」とあるのでちょっと焦った。全文コピーして、Google翻訳さんに貼り付けたところ、県知事からの「今晩遅く、雷雨に注意!」だった。その前日の夜中に雷雨があり、ボルドーの一部で路面が冠水し、浸水した家もあったようだ。県知事からのお知らせがあった夜は、雷雨はなかったみたい。残念、じゃないか。災害がないなら、それでよし。街の北東を流れるガロンヌ川が氾濫したこともあるそうだから、警戒は大事だ。きっと日本人ほど、自然災害には敏感じゃない気がする。

 そのガロンヌ川は、娘の家から歩いて15分ぐらいで見ることができるのだが、河口が近いから、幅が広く、水量も多い。そして茶色い。逆流する。海から砂が上がってくるとのことだ。私の実家は庄内川の橋のたもとで、子どもの頃は川の水が白く濁っていた。それは上流の陶土のせいだと教えられた。どこの国でも土砂の影響で川の色が変わるのは一緒か。

 天気予報はフランス気象庁のサイトを見ている。一日の天気予報は、「朝ー午後ー夕方ー夜=Matin-Après-midi-Soirée-Nuit」の時間帯で分けて示される。この「夕方=Soirée」が一体何時から何時を指すのか、分からなくて婿に聞いてみた。具体的に何時から何時というよりは、「真っ昼間とはいえない時間から日が落ちるまで」または「もう仕事は終わった!から暗くなるまで」みたいな感じ?らしい。ということは、季節によって変わるのかな。仕事が終わる時間も人によって違いそうだけど、「フランス人は残業しない」そうだから、典型的なオフィスワーカーならみんな18時ぐらいなんだろうか。まあ、日本語でも「夕方」って結構曖昧だよね。
 夏至の日の日の出は6時過ぎで、日の入りは22時前だった。21時でも暗くはない。天気予報を見ると、午後=Après-midiと、夕方=Soiréeの気温がほとんど変わらない。最高気温が夜の8時とかもある。最低気温は朝の6時かどうかすると7時。冬になるとどうなるのか。

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