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やり場のないモノ

第一子の長女は、幼い頃あまり手のかからない子でした。人なつこくて挨拶はしっかりできる。言葉が出るのが少し遅かったけれど大人の言っていることは理解している。

賢くて頑固なところがあり、それが一部の大人には「生意気な子」と見えてしまい、損をしたことが多々ありました。今でいうと多少の学習機能障害があったのかもしれませんが。


賢い子です。

生まれた瞬間のことを、3歳の誕生日に聞いたら覚えていて、話してくれました。

正論を言ったのにそれが年寄りの逆鱗に触れ、押し入れに閉じ込められたり寒い冬に閉め出されたりしました。


たくさんの、過去に長女自身が味わった嫌な思い出を、十代後半になってもしっかり憶えていました。

そしてその心は、成長するにつれやや歪んでいきました。

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