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オピオイドを飲ませる時間の少し前に痛みが出た時

たとえば、定時の鎮痛薬を飲む予定の少し前に痛みが出たとき、その薬を早めに飲ませることがありますね。でも、本当はすぐに効くレスキュー薬を使うべきです。

がん患者さんが感じる痛みは、「ずっとある痛み(持続痛)」と「急に出る痛み(突出痛)」の二つに分けられます。持続痛の対策には「定時内服」を、突出痛への対応には「レスキュー薬」を使います。

持続痛の管理のコツは、定時で薬を飲み、血中の薬の量を安定させること。なぜなら、「薬の効果が切れて痛みが再発すること」を防ぐためです。

突出痛が出たときはレスキュー薬を使います。定時の薬の時間に急に出る痛みが出た場合も、2つを一緒に飲むことは大丈夫です。定時の薬は血中の薬の量がすぐには上がらないけれど、レスキュー薬は早く上がって効きます。

患者さんが自分で痛みをコントロールする力をつけることも大切です。レスキュー薬の正しい使い方を教えて、自分でできる力をつけさせましょう。

このことを押さえて、定時の薬の時間が近くても、急に出る痛みにはレスキュー薬を使うことを忘れないようにしましょう。