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BABY IN CAR

甥については、いつか書こうと思っていました。
 
甥は、以前にも、どこかで書いた通り、大変アタマのいい子です。
(たぶん私よりも)
 
最初は、甥の幼少期のみを書こうと思っていたのです。
成長してからも書いてもいいな、と思い直し、今回の作品のように致しました。
 
『BABY IN CAR』というタイトルとは違ってきていますよね! 
良いのです。
甥のことが書ければ。
 
楽しい内容になっています、今回も。
 
リラックスして読んでいってくださいね! 
 
 

『LET IT BE』

ある夏。
石川県のおじさんの家に泳ぎに行った。

俺、父、母、妹、甥の5人で車に乗って。

ワンボックス・カー。
父の運転。

妹の長男・アキオは、当時、3歳。
幼稚園児だ。

大阪への帰りの車の中。

俺「アキオの聴くようなCDが一枚もない! 
  "ルパン三世のCD"でも、持って来てあげたら、
  良かったかなぁー!」

妹「ホントだね!」

俺「アキオ、
  これだけのCDの中から、どれが聴きたい?」

甥「コエ(これ)!」

俺「何と、アキオは、50枚以上あるCD群の中から、
  ビートルズを選んだよォー」

妹「しかも『LET IT BE』」

俺「アキオ、さすが! 
  さすが俺の甥」

妹「アキオ、しゅごーいネ!」

褒められて、にやけるアキオ。

俺「さっそく聴こうかな」 

『LET IT BE』が、カー・ステレオから流れ始める。
"TWO OF US"から流れ始める――。 
 

年中さんから中免へ

車の中。

俺と妹が話している。
妹の運転。

アキオは後部座席で寝ている――。

俺「アキオ、今、"年中さん"?」

妹「年中さん!」

俺「あっと言う間だったな、年中さんになるまで」

妹「うん」

俺「あっと言う間だよ。
  アキオが中免取るって言い出すのも」

妹「怖いなー。
  バイクの免許取るって言い出すの」

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