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初めて田作りと芋きんとんを作った女の小さな奮闘記

初めてのおせち料理作り。

とは言っても、わたしが作ったのは、
田作り芋きんとん

母がわたしに任せてくれたこの2つ。

これは初めて田作りと芋きんとんを作った女の
小さな奮闘記でございまする。


第1話 田作り

くるみ入りの田作りをつくる。
まず、いりことの割合をみながら、くるみを手で割る。くるみは3個に1個のペースで口の中へ。

「くるみってやっぱり美味しいな〜」

とうつつを抜かしている間に、いつの間にか、
いりこよりもくるみが多くなっていた。

お〜っと!!いりこ足して足して〜!
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これを2回くりかえした

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いりことくるみが用意できたら、カラッとするまで炒めて、醤油、みりん、蜂蜜で味をつける。
いりごまをパラっとまいて、粗熱がとれたらできあがり!
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頭がとれたいりこを味見。
味は濃すぎず、香ばしさもあり、大満足。
味見がしたくて形のわるいいりこを探すのに必死な自分がいた。


第2話 芋きんとん

「お客様のお茶請けに出そうと思ってる」
と言われ、

初めての芋きんとんをお客様に、、!
これは失敗できない!

と俄然気合いが入った。
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祖母が育てていたクチナシの実のおかげで、
綺麗な黄色に染まったさつまいも。

裏ごし作業は、握力19の私にとっては
想像以上の力仕事。
肩凝りと闘いながら裏ごしが完了した頃には、いつの間にかレコ大が始まっていて、最優秀新人賞も、もうとっくに決まっていた。
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そして、
裏ごしの壁を超えたらこっちのもんだ!
と思っていたが、そう簡単にはいかなかった。

甘さの調整に、またひと苦労した。

はちみつ、みりん、塩を加えて混ぜても、
なかなか甘くならない。

慎重派の私は、少しずつしか調味料を足せず、
調味料を加えては混ぜ、加えては混ぜ、
を繰り返しすぎて、右腕はとっくに悲鳴を上げていた。
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「甘すぎないけど、甘すぎなくない甘さ」

を求めていたが、何度味見をしても思い通りにはならなかった。

夜ご飯の準備どきにキッチンを占領していた私。キッチンにやってきた祖母に
「一旦冷ましてからまた味見してみれば?」
と言われ、タッパーに移し、なくなく洗い物を始めた。
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洗い物が完了し、味見をしてみることに。

「、、?!、、これー!」

「甘すぎないけど、甘すぎなくない甘さ」の芋きんとんが、手を離した隙に完成していた。

想像以上の力仕事に心身が疲れ、ちょっぴりピリついていた心が、まろやかさを取り戻した瞬間だった。
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次の日にまた味見をしてみた。
すると、甘さはそのままで、もっちり感がプラスされていた。

これは練って練って練りまくった証なんだろうな〜と、最後まで頑張った証拠が食べ物にそのまま現れた気がして、たまらなく嬉しかった。


丁寧さが表れるお料理たち。
だからこそ手抜きはできない。
だけど、その先には「美味しい」が待っていて、
そのために力を尽くすのは、
ほんとうに美しいことだと思う。
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どんな手間暇の先にどんな美味しいが待っているのだろうか。

それを知るために、次の年末は、ほかのものにも挑戦したいな。

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