顧客も自分も歳をとってきた。若い層を獲得したいけど、どう動くべき?
長くお店運営をしていると、何年も通い続けてくれる顧客(ファン)ができます。流行りやライフスタイルの移り変わりを経ても、来店してくれるのは本当にありがたいことです。
ところが15年、20年経ってくると、多くの店主にある共通の悩みが出てきます。
「顧客も自分も歳をとってきた。長年の常連さんはいるがピーク時よりはかなり減っている。この先の経営は大丈夫だろうか?若い客層を獲得したいが、どうしたらいいだろう?」
ECを運営中でこの状況に陥っている方、この記事を読み進めてもらえば、これからの自分の目指す方向が見えてきます。
感覚の掴めない顧客を追いかけても、うまくいかない
なぜ、あなたに長年お客様がついてきていると思いますか?
戦略的にビジネスを構築してきた人、感覚で動いていたらファンができた人もいるでしょう。どちらにせよ共通するのは、長年ついてきてくれる顧客達の悩みを、あなたが深く理解しているからです。
「顧客のAさんは月に一度の女子会にオシャレをして行くのを楽しみにしている。前に買ってくれたワンピースとこのカーディガンは絶対合うから気にいるだろうな」
「Sさんは旦那さんが病気をしてから食材や調味料にこだわるようになった。新しく入荷するオーガニックのドレッシングをすすめてみよう」
自分のことをこんな風に理解してくれる人がいたら、せっかくならその人から買いたいって思いますよね。
今とは違う顧客層を獲得し、イキイキとビジネスを拡大していくイメージをするのはとっても良いことです。
ですが、顧客も自分も歳をとったから若い客層へ、違うことに興味が出てきたからターゲット変えたい、というのはやっぱり時間がかかるんです。
私は、『お客様と一緒に歳をとっていく』のは、ある意味とても理想のスタイルだと思っています。
自分の髪質を自分より熟知してる地元の美容室のオーナーとか、いつもグチを聞いてくれる小料理屋のママとか、結局ここに戻っちゃうんだよね、っていう場所があるのは素敵じゃないですか?
長年お店を運営している方は、顧客さんにとってこんな場所になっています。
実店舗を例に出しましたが、ECの現場でも同じことが起こります。
SNS、LINEと流行りのメディアが変わるなか、昔からの顧客さんは「次はこれ買ってみようかと思うんだけど、どんな商品?」と電話で相談がきます。
1件1件の対応は大変なこともありますが、あなたにはこの時間があったからお客様像を見失わずに、今までやってこれたんです。
横文字だらけのマーケティング手法に流されるたり、広告受けしにくい商品なのにネット広告で散財するくらいなら、馴染みの顧客さんから友達を紹介してもらうキャンペーンできないかな?を考えた方が、よっぽど費用対効果が高いです。
今いるお客様の悩み解決や生活の質向上に徹底的に集中したら、隣接する層へジワジワと広がっていきます。
50代がメインだったけど最近40代半ばの人が増えてきたな、って気が付く時がきます。
それでもやっぱり、新しい客層が欲しい!
年齢を重ねていたら、諦めるしかないのか?というと、そういう訳ではありません。
ちゃんと方法はありますが、時間がかかることを覚悟しなくてはいけません。
おそらく1年、業種によっては2年以上かかる場合も少なくないでしょう。
それでも挑戦したい場合は、以下の順番で進めていきましょう。
今までの客層へのビジネスは継続してしっかり利益を出す
利益の一部を、新しい客層のマーケや商品開発に投資
新しい客層へ商品をミニマムな数量で販売開始
実績を少しづつアピール
狙っていた新しい客層がジワジワ増えてくる
焦らずジワジワ広げていくようにすれば、
今までの顧客が一気に離れてしまった、なんてことも避けられます。
ビジネス=信頼なので、信頼を得れた時に商品が購入されて売上になります。新しいターゲットへ発信して信頼を得ていくには、1ヶ月や2ヶ月で出来ることではありません。
まずは、長年の顧客さんたちのおかげで今があることを再確認してください。地に足をつけて、少しづつ新しい実績を作っていくのが一番確実で、精神的な不安を感じない方法です。
いただいたサポートは、より良い発信のための経験や勉強代にしていきます。