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2019年のふりかえりメモ

2019年を振り返る超個人的なメモ。

2019年を総括すると、とにかく家や地域のコトに時間をかけた年。
上半期に高齢の両親の入退院が何度もあり、以後介護や家事など家庭の仕事が増加、介護福祉に関する知識と経験値up。
相続予定の土地を活用するため敷地内の建物を解体&再建する計画をスタートさせ、設計士さんへ相談、税理士さんへ相談、銀行などへの融資の相談、弁護士さんへ相談、立ち退きと荷物撤去の折衝(数年がかりだったけど年末で片がついて嬉しい)、測量と分筆のための家屋調査士さんとのやりとり、解体業者さんとのやりとりetc.未知すぎる不動産分野での初体験が現在進行中で激増中。
首里まちづくり研究会の事務局次長になって数ヶ月後に首里城火災が発生、歴史を学び直す機会を得る&今後の首里城周辺のまちづくりについて具体的な検討、話し合いの場が漸増中。
首里クェーナ保存会とは関わりが以前より疎になったけど会長たちとワークショップで沖縄商学高等学校の子たちに教えに行くなど。素直で素敵な子たちだった…。地元首里の小中学生にもこういう体験の機会があればいいのにと夢想。

音楽方面①

音楽活動、ライブは前年より少なめだったものの活動内容は濃いものが多々。
『まーさんマルシェ』や『Sakurazaka Asylum』や泡盛倉庫などでのイベント演奏やリゾートホテルでの演奏のほかに新たに共演したのはリクオさん、曽根妙子さん、Vacation Three、かっちょんさん・上原貴子さん、ほかのみなさん、
あとここには書けない面白い結婚式演奏、
そして映像音楽のお仕事で作った株式会社マクニカさんのWebTop動画の楽曲『The Port City』が心に残ってる。

これは、こはもと正(sax)、高尾英樹(bass)、佐藤右皐(guitar)、Robert Goodman(drums)、のみなさんに一緒に演奏してもらって森脇将太さんにMixしてもらった私にとって(依頼曲としては)初のディレクター兼作曲家ポジションでがっつりバンド形態録音の、初の『ジャズナンバー』。ただただみなさんのおかげでできたトラック。そして、マクニカの社員さんにとても気に入っていただいたのが何より嬉しかった。
これを機にこはもとさんたちのバンドSOYOKAZEのジャズライブ(in 洋食レストラン Youshoku TARO)にピアノ要員としてジョインさせていただいたのも私にとってはチャレンジ案件でした。胸を借りさせていただいてありがたかった。そして凹んで精進しようと思ったね。。
エレファントストーンの嶺さんとは古いご縁。お話をいただいてタッグを組むと、何かしら自分のポテンシャルを引き出してもらえたと感じ、作品にも互いに納得でき、クライアントさんも喜んでくださる、という気持ちの良い仕事が毎回できていることに本当に感謝。全員喜ぶ仕事ができる幸せ。

エレファントストーンさんのサイト内の、マクニカさんのWebTop動画についてのインタビュー。楽曲へのコメント嬉しすぎる(涙)全方位にありがとうございます。

11月からはHiroko's Monthly Tune Project(ツキイチで楽曲を発表)を開始。これはこれからが楽しみ。現在『光の庭』と『クロノ』を発表。クロノは近日中にサブスク解禁予定。リリース元は私のレーベル、Ninupha Music。

演者方面

音楽ライブではない舞台に、人生初の、かつ2度の出演を果たした年でもあった。
7月の『りっかりっか*フェスタ』では美術家・映像作家の山城知佳子さんのパフォーマンス『あなたをくぐり抜けて』沖縄公演に出演。

すごく貴重な経験。沖縄戦の証言を自分に取り込み、昇華し、表現する、でもそれはいつも自分のライブでやるような自分のフィールドの表現ではなく、あくまで山城知佳子さんの描くこのパフォーマンス作品の世界観の中で、作品をかたちづくる1要素としてのアウトプットである、というところが(人前で幾度となく表現してきたはずなのに)まったくはじめてのアプローチで新鮮すぎた。音楽人として、Sh0hくん、DJ SHOTAさん、Tokiiiくんと共演できたのも光栄で嬉しかった。前年に京都で同公演を観てるのでそこに今度は自分が参加してる感慨深さもひとしお。

11月にはスタイリストKIMIKOさんのcoexist周年祭の中の、中曽根直子さんの朗読劇に即興演奏と自曲1曲で参加し、(演者としては)初・がらまんホール、初・純正律Dのピアノで弾いて歌わせていただいたのも新鮮な体験。

音楽方面②

慰霊の日、白梅学徒隊慰霊祭にて少し鍵盤でお手伝いさせていただく機会も。役に立ったかは謎だけど・・・

宮古島にも行った。與那城美和さんをはじめ本当にあたたかい人たちに囲まれ2度目の島ライブもさせていただき、素晴らしい時間を過ごす。愛!!

あいトリ

あいちトリエンナーレを観に、久しぶりに愛知県にも行った。

すんごい面白かった。移民や人権、ジェンダー、国家あるいは人間の寛容性、ナショナリズム、などなどについて国内外の素晴らしい作品から様々な示唆を得ることができ、またそのボリュームが半端ないという(心残りは、良いと評判のたくさんの映像作品をもっとじっくり観たかったこと)、喜びしかない数日でした。愛知滞在最終日に『表現の不自由展』が再開され、まさにその日を体感(ずらーっと並ぶマスコミ陣の空気が「不自由展についてを撮る気満々」な感じで圧を感じる一方、不自由展の抽選に参加した多くの人たちは私も含め「素朴に展示を観てみたい人たち」といった空気感で、賛否を熱く語るようなひとはごく僅かに見えた。TVの報道を観ると現場よりだいぶ物騒に感じた。ちなみに抽選は外れました)できるようなタイミングで愛知に来た私、持ってるぜ、と思う。何より、観たかったアーティストたちがその日軒並み展示再開したの嬉しかった。今ふと思い返しても、感動した作品をいくつも思い出せるような本当に素晴らしいトリエンナーレ。
そして津田大介さんはすごい人だと心底思った。最後まで筋を通して、あの状況で展示再開で会期を終えたの震える。私の場合はそれで観たかったアーティストも観ることができ、本当に良い刺激をたくさん貰えたことに感謝していてただただありがとうの気持ち。
あと公式グッズの食べ物、すごく美味しかった。めひかりもダックワーズも。

神さま方面

去年は神社仏閣について理解が深まった年でもあった。お正月にご奉仕した沖宮で御朱印帳を入手。その存在をすっかり忘れるも愛知にて熱田神宮にお参りした際「あれってこういう時に持参するものでは…」とはたと思い出し、以後琉球八社とその神宮寺を(参拝できるところは)参拝し御朱印をいただいたりした。まわっているうちに神宮寺の住職さんが解説をしてくださったりして神社仏閣への理解が深まる。
暮れにははからずも大嘗宮を観ることもできたりして、なんだろう、元号の変わり目だからな。神道と天皇に知らず知らずのうちにフォーカスしてしまう年でもあったのかも。

不思議な出来事や、神さまにつながりの深いお仕事のひとたちとの出会いもあった。
4月、星読みのyujiさんのバーターセッションを受けたのは個人的に大きなターニングポイントだったと思う。去年だけの話だけでなく、これからの自分の進む道のわくわくするヒントをもらった。yujiさん本当にありがとう。

6月にはまた沖縄の神ごとをされる方と話してちょっとした気づきがあり、簡易的だけど旧暦1日と15日(いわゆるヒヌカン的な)、気づいた時は屋敷の神様に感謝してお酒をかけるようになったりとか。
10月には愛知で不思議な出会い(笑っちゃうぐらいの、4月から地続きのような答え合わせ的なシンクロニシティ)もあった。
人間みんな自分の視点で自分の世界のストーリーを編集してると思うし、私の体験シリーズも自分の視点で点と点を繋げて編集したストーリーに違いないのだけど、にしてもめちゃ面白い。自分自身は、見えない存在も含めこの世界のすべてに守られて生きてるんだなあと体感したし感謝した一年でもあった。

いだてん

あと、なんか真面目にコメントしようと思いつつ一年が終わってしまった大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』。私は最近とんとドラマも観ないし、TVはほとんどニュースを流し観るくらいなのだけど、この作品は一年ずっと追って観ていた。めちゃめちゃ面白かった。
音楽も脚本も役者さんも画面のクオリティもさることながら、そして落語好きだからというばかりでなく、時折垣間見えるアティテュードにぐっときたし胸にがんがん刺さった。素晴らしかった。
終戦後の満州のくだりで「ソ連兵が来てからはひでえもんだったよ。女はみんな連れていかれた。逆らえば自動小銃でパンパンとくる。沖縄で米兵が、もっと言やあ日本人が中国でさんざっぱらやってきたことだが…」という志ん生のセリフ。
「アメリカにおもねって原爆に対する憎しみを口にし得ない者は、世界平和に背を向ける卑怯者だ!」という田畑政治のセリフ。
嘉納治五郎の「これが、君が世界に見せたい日本かね?」、最終回で再び田畑の口から発せられる「今の日本は世界に見せたい日本ですか?」めちゃクリティカルな問い!
爆笑したセリフ、泣いたセリフ、とにかく名言多すぎて数知れず。
戦前の日本スポーツ黎明期からスポーツに情熱をかたむけ邁進し、戦争に翻弄され、戦後自国でのオリンピック開催をもぎ取り、しかしその間ずっと奮闘し懊悩していた先人たちの軌跡、かつ当然短絡的には片付けられない歴史の有様。今のこんな日本でまともにこれを描くこと、社会的・政治的に鋭い表現満載で一年間踏ん張って物語を描き切ったことは賞賛に値すると思う。しかもこれぞ「大河」ドラマって感じ。製作陣に心から拍手を送りたかった。「大河っぽくない」という意見があったりするけど、挑戦がある作品こそ面白いと思う。いだてんは挑戦だらけでハイクオリティでクリティカルだった。これまで観た大河ドラマの中でもずっと心に残る作品になる気がする。大河史上、ちょんまげの世界じゃない作品ってレアだと思うけど、もっとそういうのあっても良いのでは。いっそアマテラスなど神代を描くとか。神道絡んできて超絶描きづらそうだけど…
2019年触れた作品でほかにも面白かったものあるけど、基本的に旧作なので(インターステラーとかSBRとか)リアルタイムで触れながら考え感じていた作品はやはりいだてんだったなあと思う。

もろもろ

去年は、Iさん親子と、Tさん夫妻を首里城に案内。おかげで焼け落ちる前に2回行けた。
しかし燃えてるところをこの目で見ながら本当にショックだったな。初めて感じる類のでっかい喪失感だった。
久々にアイスクリームスタジオでRecさしてもらったり、ずっと心にひっかかってたお線香をようやくあげに行けたり。
ぜんぜんいろんなことがまだまだありすぎたけどここら辺で止めておく。
犬がかわいくて、うちに来てくれてありがとうと毎日思ってる。
2019年も充実してた。

2020年もよき年にしよう。

ありがとうございます!糧にさせていただきます。