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日本株急反発、下落は止まったか?

日経平均が過去最大の下落となった8/5(月)でしたが、今日8/6(火)は日本株市場、大きくリバウンド。昨日12%を超える下落となりましたが、今日は10%を超える反発です。

8/6 日経平均 +3217.04円 34675.46円(+10.23%)

8/5(月)の米国市場ではISM被製造業景況指数が予想を上回ったことでドル金利低下が止まり、ドル円が反発基調に。株式市場も急落して寄り付いたものの、反発基調を強めたことから、日本株市場でも買い戻しが旺盛な相場となりました。日経平均には酒田五法の「陽のはらみ線」示現。相場の安値圏で出現すると上昇するという典型的な形ですが、この反発はデット・キャット・バウンスかもしれません。これは、死んだ猫でも高いところから落とせば跳ね返る、というちょっと残酷な表現の金融格言。つまり終わった相場でも一時的に反発することはある、という見方です。
今夜、米国株市場は反発上昇基調にありますが、日経平均先物の夜間取引は現物株の引け時点より下がっています。

0:32時点の値動き

財務省・金融庁・日銀が3者会合、明日8/7内田副総裁会見

市場の変動が大きくなりすぎたことで、今日は財務省・金融庁・日銀による三者会合が開かれました。三者会合が開催されるのは、為替が34年ぶりの円安水準となった3月27日以来。市場に安心感を、と期待しましたがどうもこの混乱でも追加利上げを回避しない可能性がありそうなコメントが出てきました。

退任された神田財務官の後任である三村財務官は会合終了後、記者団の取材に応じ、「内外の経済金融市場の動向について緊張感を持ちつつ、冷静に何が起きているのかを見極めていくことも大事」と当たり前の発言をされましたが、足元の変動でも「日本経済が緩やかに改善する見通しは何も変わらないことを共有した」とも話しています。この急激な円高でも輸出企業業績に影響はないとお考えか。輸入にとっては歓迎でしょうけれど、、、。日銀のタカ派豹変が今回の事態を招いた可能性があるということを認めないスタンスで行くようです。今日のところは為替も株もリバウンドしていますので悲観ムードは昨日ほどにはなかったとはいえ、三社会合で日銀の利上げ継続のスタンスに変化がなさそうだ、ということが示されたとなると、明日8/7(水)の内田副総裁の金融経済懇談会後の記者会見ではタカ派に豹変した植田総裁のスタンスをそのまま貫くというメッセージが発せられるかも。その場合、ドル円の一段安、株の再下落の可能性があるかもしれません。この予想、外れてくれることを願います…。

米国市場の過度な景気後退警戒は一巡したか?
今夜の米株市場が大きく反発している背景にはVIX指数が急低下していることが安心感を誘っているものと思われます。8/5には65まで急騰する瞬間も。それが現在27程度にまで低下しています。まだ20を超えた水準ですので積極的にリスクテイクできる環境にはありませんが。

8/5は一時65にまで上昇していた

雇用統計後に急速に広がった米景気後退警戒ですが、FED要人らから景気の先行きに楽観的強気コメントが出ていることも安心感につながっていると思われます。

・サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁
雇用統計をうけ「経済は減速しているが崖から落ちている状態ではないとの確信が多少強まる」と説明。
・シカゴ地区連銀のグールズビー総裁
世界同時株安から過度に多くの政策的示唆を得るべきではない
日銀が先週決めた利上げや中東の地政学的緊張の高まりも株安の要因

米株安は米国の景気後退懸念だけでなく日銀の利上げが影響しているともお話されていますね。(シカゴ連銀総裁)

米国主要株価インデックス

米株、下げ止まったとはいえSOXやナスダック、S&P500のチャートは上昇トレンドラインを明確に割り込んでいるため、戻り売りを考える投資家も多そう。VIXもまだ下がりきっていません。今回の日米のリスクアセット投げ売りは、円キャリー・トレードによるバブルが崩壊し逆回転し始めたことが背景にありますが、JPモルガンはこのキャリーの巻き戻しはまだ続きそうだとしています。

「キャリートレードの巻き戻しは、少なくとも投機的投資家コミュニティーの中では、50-60%が完了した段階」これが本当なら、円キャリーの巻き戻しによる円高、株安は終わっていないということになりますね。次の下落が始まるきっかけは何になるでしょうか。

ドル円143.33円ロングは145.07円で手仕舞いました。もっと上がると考えていましたが夕刻から上値が重くなってきたため粘らず。

今日はRBA(豪中銀)政策金利委員会でした。
金利据え置き決定(4.35%)

RBA(豪中銀)会合、金利据え置きもタカ派会合に

声明「基調的なインフレ率は依然として高過ぎ、最新の予測では、インフレ率が目標範囲内で持続的に推移するまでにはまだ時間がかかることが示されている」「インフレ率が目標範囲に向かって持続的に推移していると確信するまで、政策は十分に制限的である必要がある」

ブロック総裁コメント
コアインフレ率は緩やかにしか低下しないとの見通しを示し、年内の利下げの可能性を否定。市場が11月の利下げを予想していることについては、先走っていると強調。今後半年程度は利下げが実施される可能性は低いとの認識を示唆。

市場の早期の利下げ期待を牽制。タカ派の印象です。
豪ドルのパニック売りも一巡したでしょうか。通貨インデックスを眺めていると、豪ドル、キウイは下げ止まったように見えないこともない。8/5に長い下ヒゲをつけて反発し、それが今日のRBA会合結果をうけた今も継続していますね。

通貨インデックス一覧

とはいえ、どの市場も値動きが激しく、方向感がみえないので今夜はノーポジ。

ひろこのX
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