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雲のうえ

どこかに行きたい、という気持ちがいつもあります。
家にいるのも大好きなんだけど、おなじくらいどこかに行きたいって気持ちも強い。
それは明確などこかではなく、ここではないどこか。

要は移動できればどこでもいいわけで、移動する手段も飛行機でも車でも船でも新幹線でも特急でも普通列車でもなんでもいい。ここではないどこかに行きたい、という気持ちがいつも自分の中にあります。

移動中は景色を見たり、本を読んだり、音楽を聴いたり、そのときの気分次第。

たとえば新幹線ならば、意外と面白いのが家の形や屋根の形、それから瓦。そういったものが県によって違ってる。
だけどどこに行っても同じなのは、鎮守の森。特に田や畑の中にある鎮守の森は、どこに行っても似通ってる。

そういうものを見るともなしに見ています。

そして行くたびに着い写真を撮ってしまうのが、雲のうえ。
どうも私は飛行機と雲というシチュエーションが好きらしく、飛行機に乗るたびに何枚も写真を撮ってしまう。
外を見るのも好きで、だから私が飛行機に乗るときにはいつも窓際の席を選びます。
好きな席というのも決まっていて、たいていの場合、真ん中より少し後ろの飛行機の翼が見える位置。
そこでいつも、空と雲と翼という写真を撮るのです。

だから私が飛行機から撮った写真はいつ撮ったものかまったくわからない。毎回構図がほとんど同じだから。
さすがに翼の形や色の違いで航空会社がどこかはわかるけど、それくらい。
そんな写真をたいていの場合、まぁ天気のいいときは撮っています。

空と雲と翼とおなじくらいに好きなのが、飛行機から見る富士山。だけど富士山は天気が良くても見られるとは限らないので、見られたらかなりラッキーです。

そしてもう一つ好きなのが、大阪あたりの上空を飛んでいるとき。
天気がいいときしか見えないですが、雲のない日ならば古墳がとてもよく見えます。
社会の教科書に載っていたような前方後円墳がはっきり見えると、なんだか自分でもよくわからないのですがうきうきしてしまう。
あれは堺市あたりなのかなぁ。
たぶん。おそらく。

いくら天気が良くてもそこそこ雲があれば見られないし、たまたまそのときに眠っていたり、本に夢中になっていたりしても見られない。陽が暮れてしまっても見られないので、これもまた見られたらラッキーなもののひとつです。

コロナのために、そして私の場合、その少し前から腫瘍の手術のために、飛行機に乗る機会はずいぶんと減ってしまいましたが、今年は何度か飛行機に乗りたいな。
そしてまた雲のうえから、いろんなものを見てみたいのです。

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