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7/30 プレイフルラーニング・ワークショップ in 高知 【雷に打たれたような衝撃と学びの価値観の転換】

雷に打たれたようでした。
上田信行先生のプレイフルラーニング・ワークショップ in 高知。

熱量も余韻も尋常じゃないです。
追手門の先生たちも凄かった。
ホストの土佐塾高校のふじぽん先生も凄かった。
学びに対する価値観が根底から変わる。
伝説の一日だった。

午前中「Playful Cafe」と上田先生の緊急レクチャー(ゼミ形式)

午前中は、頭をガンガン叩かれるような、雷に打たれたような感覚に襲われた、上田先生の貴重すぎるレクチャー。

1970年代はじめにハーバード大学に渡りセサミストリートの研究や現場に立ち会った話。
ジョン前田先生との30時間ぶっとおしワークショップの話。
グロースマインドセットの話。
1980年代のアメリカでの教育観の大転換の話。
ワークショップの真髄についての話。
などなど。

午後からの「Playful Workshop」

午後からの「Playful Workshop」は、会場ホストの土佐塾中学高校の全教員研修も兼ねていて、そこに自分等のような外部の参加者も40人近く入るという、これまた凄い設計。

出だしのアイスブレイク の様子

出だしのアイスブレイクから、度肝を抜かれる様子が写真からも伝わると思います。
大手門高校で身体表現を専門に教えるさーちゃん先生、たいそん先生の二人が、ぶっ飛んだファシリテーション、いやジェネレーターとして、会場に熱を呼び起こしていました。
この後も、身体性を伴うワーク(活動)が複数展開されました。

ワーク① レゴタワーをつくろう!

ワークショップのメインの活動が、この「レゴタワー」を創る、です。4人1組で、廊下の天井まで着いたら完成、です。

100人以上の大人が、大真面目にレゴに取り組み、崩れては悲鳴を上げ、「大丈夫」「やり直せばいい」と励ましあいながら、何度でもリトライして行く光景は、なんだか圧巻。

ちなみに、途中で1回、手を止めて「作戦タイムを取る」というのは、高梁城南高校でもやっている「ハイヒールワークショップ」と同じでした。源流がどこかでつながっているんだろうか。

ただ、やり直せばいいだけ。

比較的早く終わるチームもあれば、何度も崩れて、取り残されるチームも出てきます。ですが、早く終えた人は、まだの人たちを応援し、励ます。

通常、ワークショップは時間で区切り、次の活動へと進んでいきます。学校の授業もそうです。チャイムが鳴ったら終了。出来ていない子は、家でやりましょう、とかになります。遅い子は、クラスの中で足手まとい感が出たり、それで焦ったり、気まずくなったりします。

しかし、このワークショップは、「全員が完成させるまで」終わらない。最後の2〜3チームだけが残りだすと、会場が異様な熱気を帯びだしてきました。

自分が耳に残ったのは、レゴが崩れていたときに、上田先生が繰り返していた
「大丈夫。ただ、やり直せばいいだけなんだから」
という言葉。

そう。レゴは崩れた。
けど、何かに失敗したわけではない。
「ただ、やり直せばいいだけ」なんです。
それは、あらゆることが、きっとそう。
学校も。仕事も。人生も。
熱気の中で、そんなことが頭をよぎってました。

最後の1チームが完成目前で、またレゴが崩れた時、会場から溢れたのは「ため息」ではなく、「大丈夫!」の声援でした。
それまではガンガンかかっていた音楽も、急に静寂に。
100人が息を飲んで、見守る。エネルギーを送る。

完成した瞬間、みんなが自分のタワーが完成した以上に喜び、大きな、温かい拍手に包まれました。
「レゴで感動して、泣きそうになると思わなかった」
土佐塾のふじぽん先生が言っていましたが、自分も同感。

「大人が100人集まって、こんなことをやりきれた!」
「すごいことだよ!」

と上田先生が叫んで(笑)ましたが、本当にその通りだな、と。

振り返り(リフレクション)の時間。
体験を「言語化」し、経験に昇華させる。

汗をびっしょりかいて、レゴタワーを100人でやり切ったあとは、リフレクション(振り返り)の時間をたっぷり取りました。

午前中の上田先生のレクチャーでも口をすっぱく話されていのが
「体験するだけではダメ」
「ワークショップを100回やってもダメ」
「体験して、感じたことを、リフレクションして、言語化することが大事」
「体験を、経験に醸成する」

ということでした。

ワーク② ミュージックビデオをつくろう!

振り返りを終えて、後半(終盤)のもう1つのメインワークが「ミュージックビデオをつくろう」でした。

参加者には「サングラスを持参」と連絡があったのですが、みんなでサングラスをかけてノリノリで参加。うちの娘もはしゃいでました(笑)

ここでも5人1組のチームを作り、動きを連動させながら、たったの30分でミュージックビデオを共創する、というプログラム。とにかく「身体性」を伴うプレイフルなワークショップです。

最後、完成したばかりのミュージックビデオを全員で鑑賞。

最後に、レディー・ガガが、アカデミー賞を受賞したときのスピーチをみんなで観ました。
 ↓↓↓
https://www.facebook.com/ONEMEDIAJP/videos/lady-gaga/783152172060651/?locale=ja_JP

そして、上田先生からの熱いメッセージ。
今日、やりきれた自分を「Celebrate(祝福)」しましょう。反省ではなく、自分で自分を祝福する。

午前中のレクチャーで「ワークショップの真髄は、実験だ」と語っていた上田先生。1970年代初頭、ハーバード大に渡り、立ち会ったセサミストリートの撮影現場は、まさに壮大なワークショップの場だったと。
教育と貧困の連鎖を断ち切るための国家プロジェクトであり、撮影現場は、壮大かつ、プレイフルな実験室だったと。

そのワークショップの真髄、学びの真髄、本来あるべき姿を、「圧倒的な体験」で感じることができたと思います。

1980年代にアメリカで教育観の大転換が起きて、50年。
日本でもようやく探究学習など、変化が起きつつあるが、まだまだで、そろそろ新しい波が本当に来る。そう語って下さった上田先生。「今日のこの1日が『伝説の日』として記憶され、高知から、土佐から、日本の教育の変革が起きた」と言えるように、皆さんの現場に持ち帰り、今日の経験を周りの人に話してください、と呼びかけてくれました。

もう1つ雷に打たれたのが、上田先生が御年75歳という驚愕の事実。若すぎる。エネルギー凄すぎる。
生きているうちに、体験できて、本当に幸運でした。

企画してくださった皆さん、ふじぽん先生ありがとう!

一夜明けて、加筆していますが、熱量も余韻も続いています。上田先生が言っていた「後遺症」がバッチリ残っています(笑)。

それにしても、こうしてまとめてみましたが、文字にするとあの場の熱量が、1000分の1も伝わっていない感じです(涙)。シャムシェイドを心の中で熱唱して(笑)、本稿は終わりにしたいと思います。




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