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(U)nity / (U)NITY IS POWER のライナーノーツを執筆しました

現在発売中、(U)nity / (U)NITY IS POWER [ユニティ | ユニティ・イズ・パワー]国内盤のライナーノーツを執筆しました。


(U)nityは、キューバ・ハバナ出身のピアニスト/キーボーディストのアクセル・トスカを中心としたジャズ・コレクティヴです。

2015年に公開された、高橋慎一監督作品の映画『キューバップ』の劇中で、ひと際輝きを放つミュージシャンとして、アクセル・トスカと、メンバーのアマウリ・アコスタは、ここ日本でも認知度があがったと思います。

映画『キューバップ』は、『Cu-Bop across the border』として再編集されたバージョンが、2018年の今年、公開になる予定になっています。


『(U)nity is power』は、ラテン・グルーヴの多彩さにあふれたアルバムです。官能的でサイケデリックでありながら、スリリングな演奏とハーモニーで構築されたトータル・ミュージック。

~ 執筆したライナーノーツから引用 ~

チューチョ・バルデスやファン・パブロ・トーレスに連なるラテン〜アフロ・キューバン・ジャズの歴史。ポール・モチアンやジョー・ザビヌルの多国籍で多様なリズム。ジミ・ヘンドリクスとファンカデリック / パーラメントからチャイルディッシュ・ガンビーノに繋がるコズミック / サイケ・ファンク感の再解釈。ブライアン・ブレイドやロバート・グラスパー、J Dillaに至るリズム・フィールの再定義。グリズリー・ベアとボン・イヴェールによるフォーク・ミュージックのハーモニー構造の変革。これら全て、”ジャズ”を介してハイブリットさせた壮大な作品が、この『(U)nity is power ユニティー・イズ・パワー』だ。

ライナーノーツには、文字数の関係で割愛したのですが、アクセル・トスカは少し前に、N.Y.ハウス・ミュージックの大御所プロデューサーであるルイ・ヴェガと一緒に曲を作っているんです。

ハウス・ミュージックを現在まで、ラテン・ミュージックを取り込みながら発展させてきたMASTERS AT WORK(MAW)のルイ・ヴェガとの共作。

アクセル・トスカの母親は、キップ・ハンラハン主催<アメリカン・クラーヴェ>からのディープ・ルンバでもボーカルを務めた、シオマラ・ラウガーでもあるっていうことにも繋がるんですが、アクセル・トスカというミュージシャンは、ごく自然にニューヨークの音楽の歴史、または、ニューヨークのラテン・ミュージックの歴史に接続している気がしています。

(U)nity / (U)NITY IS POWER は、ラテン音楽のリズム・フィールをベースにしながらも、ニューヨークの多様な空気と同調するような、自由でエネルギッシュな、ジャズの未来を感じさせるアルバムです。

https://open.spotify.com/album/19NHVWYsEpIv94nopltK2w



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