【報連相のやり方~上司に『怒らせない』先手の打ち方~】

こんばんは。ひろきちです。
当マガジン【ジョブハック~仕事の流儀~】では、
ビジネスマンとして『仕事の進め方が上手い人』になるための方法論について述べていきます。
どの方も必ずぶつかるような、(壁の乗り越えかた)を【ジョブハック】として皆さんに提示できればと思います。
よろしくお願いします。

では今回の記事へ。

今回のお題は、「報連相」についてです。

ここで述べることは、よくある「報連相のhow to」とはだいぶ違います。
なので、報連相の重要性は、マナーは・・・などは述べません(←いいのか?)

あくまでも、
「報連相のテクニック」と、
「テクニックにつながる考え方」を述べていきます。

では、本題に入りましょう!

1.あなたにとって報連相とは?

報告・連絡・相談。
どなたも一度ならず耳にしたことがあるでしょう。
報連相、と短縮して指導されることも多いはずです。

ではここで皆さんに質問です。

『あなたは、自分の仕事の中で報連相が上手くできている自信はありますか?』
『報連相の最適なメソッドを上司から習ったことはありますか?』

恐らく、上記の質問に「YES」としっかり答えられる方は過半数に満たないのではないでしょうか。

なぜなら、多くの方にとって報連相は『めんどくさいもの』だからです。

この記事では、この「めんどくさいもの」の見方を変え、
報連相を「自分の仕事を有利に、効率化するツール」に変える考え方を提示します。

ポイントは、
怒ら『れ』ない  ではなく
怒ら『せ』ない  こと。

言い方は悪いですが、上司を「自分に有利になるように誘導する」くらいのつもりでやることが肝心です。そのために必要な、「先手の打ち方」を紹介していきたいと思います。

2.報連相が上手くなるには、「ヘタな人」を参考にしよう!

まず、報告・連絡・相談についてですが
基本的には分けて考える必要はありません。
なぜなら、タイミングとシチュエーションが違うだけで本質的にはどれも
「コミュニケーションの一部」であるからです。

かなり乱暴に簡略化すると

◆報告・・・事実や結果を伝える。
◆連絡・・・情報を伝える。周知する。
◆相談・・・自分の意見を伝えて反応を見る。または、相手の意見を尋ねる。

こうなります。
これをコミュニケーションの一部として考えると、伝える内容と相手・タイミングが違うだけで、さほど大きく違いはありません。

では、どうすれば報連相というコミュニケーションが上手くなるのか?
答えを求めるうえで、参考にすべきなのは
『報連相がヘタな人』のやり方です。

「上手い人」を参考にしてはいけません。なぜかというと、上手な人のやり方を見ても「なぜその行動を取るのか」を理解できなければ再現性が無いからです。

なので、下手な人のやり方を掘り下げることで、「何故失敗するのか」を理解し、その逆を行く。
これこそが報連相が上手くなる近道だと言えます。

では、「報連相がヘタなひと」はどんな行動を取っているのか?考えていきましょう。

3.報連相のヘタな人のやり方とは?

まず、報連相で失敗する例を挙げていきましょう。

◆忙しくて、報告を忘れてしまう。
◆ネガティブな報告をするのに、怒られるのが嫌で後延ばしになってしまう。
◆上司から、「あの件まだやってないの?」と怒られてしまった。
◆報告するときに上手く話せず、上司の機嫌が悪くなる。
◆相談したいが、上司が忙しそうで切り出せずに終わってしまう。

まだまだ、たくさんありそうですね。
では、上記の「失敗例」に共通することは何でしょうか?

答えは二つです。
①主体が「自分」になっている
②相手の反応待ち→相手に左右される→後手

どういうことか。

まず、①主体が「自分」になっている ですが
「忙しくて・・・」「怒られるのが嫌で・・・」と、自分主体の考え方が先行しています。
自分主体であるのに、結果的には「あの件やってないの?」と怒られてしまっています。

そして、②相手の反応待ち→相手に左右される→後手 では
「上司の機嫌を窺ってしまう」「上司が忙しそうで相談できない」と、相手の反応や都合に左右され、本来やるべきことができなくなっているのです。

では、この①②を改善して逆に考えてみましょう。
①相手を主体とする。
②相手に左右されない→先手

こう見ると、一見①②は矛盾しているように感じませんか?
大丈夫です!矛盾させません。掘り下げていきましょう。

①相手を主体とする
そもそも、報連相の目的は何でしょうか?
本質をどんどん掘り下げていくと、必ず同じ所に行き着きます。

 報連相の目的=相手に情報を伝える

そう、報連相の目的は相手に「伝わる」ことです。
であるならば、主体は相手になるはず。
しかし、失敗例の多くは報連相そのものを「仕事」にしていて、目的化してしまっています。なので、主体が自分になってしまっているのです。

②相手に左右されない→先手
ビジネスの基本は「先手を取ること」です。仕事の多くは、後手に回っていては好循環は生まれません。常に先手を取る意識が必要です。
では、何がマズいのか?どうすれば「先手になる」のか?
失敗例の場面で考えていきましょう。

【失敗例】
◆あなたは、上司から指示を受けた案件が終わっておらず、焦っています。
終わっていない事を報告して怒られるのが怖く、報告を先延ばしにしてしまいました。
結果、上司から「あの件まだやってないの?」と訊かれてしまいます。
しかも、今日中に終わらせろ、と叱責されてしまいました。

・・・こういう場面はよくありますよね。
これが、「後手に回った」分かり易い例です。

では、どのようにすれば「先手を取れた」のでしょうか。
リカバリー策を例にして考えてみます。

【リカバリー例】
◆あなたは、上司から指示を受けた案件が終わっておらず、上司にこう報告しました。

あなた:「例の件ですが、現在6割完了しています。いつまでに終わらせればよろしいでしょうか?」

上司はこう答えます。
上司:「そうか・・・いつまでになら終わりそう?」
あなた:「今日中に完了できます。」

・・・いかがですか?
そう、失敗例もリカバリー例も「今日中に終わらせなきゃいけない」結果は同じです。
しかし、失敗例では怒られて期限を切られたのに対し、
リカバリー例では、自分から報告し、上司に怒らせずに自分で期限を設定したのです。
これが、「報告によって先手を取る」ということです。

もちろん、いつもこの例のようになるとは限りません。報告しても怒られることもあるでしょう。
しかし、後手に回っている限り、自分のペースで仕事はできません。

では、もう一度戻って

①相手を主体とする
②先手を取る

この二点の考え方から、どうすれば報連相が上手くなれるか?を考えてみまししょう。

4.報連相が上手くなるための考え方は?

①相手を主体とする
相手を主体とする、というと難しく感じますが
要は「相手の立場に立って考える」ことです。

上司の立場に立って報連相を考えてみましょう。

【事例:上司の立場になってみる】
◆あなたは、部下に対し案件の指示をしました。
しかし部下からは何も報告が無く、いつ完了するかも分かりません。
イライラして、結局「いつ終わるの?」と問いただしてしまいます。

・・・この例で考えると、あなた(=上司)が求めているものは何でしょうか?
報告をもらうこと、が最優先ではありませんよね。

■完了できるかを知りたい
■いつ完了するかを知りたい
■安心したい

これのはずです。

ということは、この「上司が求めるもの」を理解し、自分の行動につなげることが正解につながるのです。
この考え方を持って、次の②先手を取る につなげることで全てが効率化に向かいます。

5.先手を取るテクニックとは?

②先手を取る
報連相をするうえで、「先手を取る」を主題に置いた場合の具体的なテクニックを紹介しましょう。

【業務指示を受けたとき】
◆指示を受けた内容をその場で復唱する。
・・・上司と自分に解釈の違いが無いことを確認する。プラス、違いがないな、と思わせて安心させる。

◆指示を受けた時点で、「期限は〇〇まででよろしいですか」と自分から聞く。
・・・自分から期限を設定することで、自分のペースで進められる。その期限日で問題があれば、上司から指示が出るはず。「いつまでにしましょうか」ではなく、自分で切り出す。
しかも、自分のペースで進められるのに、上司は事前に期限を提示されることで安心できる。

◆長期間を要するような案件、または規模が大きい案件の場合は経過報告をどのタイミングでするか、をその場で宣言しておく。「2日ごとに報告します」「メールします」など。
・・・これを伝えておけば、上司はいつ報告がくるか、などとやきもきすることが無く、イライラしない。安心させられる。しかも、報告の形態すら自分の好きにできる可能性が高い。

【経過報告】
◆途中で案件の進捗割合やプロセスを報告する。メールでも書面でもよい。重要なのは、上司がやきもきする前に先手を打って報告すること。
・・・上記の様にあらかじめ、自分から報告形態を設定しておけば、報告というタスクを楽に処理できる。進捗を知ることで上司は安心できる。

【完了報告】
◆上記の「指示を受けたとき」「経過報告」のやり方を実行できていれば、完了報告はよりスムーズに進められる。
・・・上司は「びっくりさせられる」ことを嫌う。何も無しにいきなり報告されるのと、事前に把握していて報告がくるのとは安心感が違う。

上記は先手を取るテクニックの一例です。
全てに、「安心」というワードを入れました。
そう、上司は安心したいのです。

よく「報連相はマナーが~」と言われます。
たしかに、関係を良くするうえでマナーやTPOは大事です。
しかし、報連相=コミュニケーションツール であることを考えれば、大事なのは
「上司との信頼関係を築くこと」に他なりません。

むしろ、強固な信頼関係が構築されていれば、少々のマナー不備は気にもならない。
信頼されれば任せてもらえるので、裁量でできる仕事が増え結果的に報連相の数も減っていきます。

そう。報連相が上手くなれば、結果的に自分の仕事を効率化でき、時間に余裕が持てるのです。

6.まとめ

◆報連相は、コミュニケーションツールにすぎない。目的化してはダメ。
◆相手を主体にする。相手の立場になったら何を望むか。
◆先手を取ることが、自分の仕事を効率化し、楽になることにつながる。

ここまで、「報連相のテクニックと考え方」について述べてきました。
もう少し視点を変えれば、報告の際の話し方、などもテクニックとして重要ですね。
それについては今後、深堀りしていきたいと思います。

読んでくださり、ありがとうございます。
今後もこのカテゴリで、「仕事の流儀」を紹介していきます。

では、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?