「なぜしなければならないのか」絵本作家はっとり ひろき

なぜしなければならないのか

小学校でお話しをすることが増えてきた頃、

どんな事を伝えたら良いのかと考えていました。

そうした時に、

なぜ勉強をしなければならないのかという問いについて考えていました。

良い大学に行くためなのか。

良い会社に就職するためなのか。

それが理由でも良いと思います。

しかし、僕はこの歳になって気がつきました。

大切なのは、成功体験なのだと思います。

いつもより上手に字が書けたとか、

この計算がわかるようになったとか

テストに向けて頑張ってみたら上手くいったなど

たとえ他人には小さく思える成功でも、

自分にとっては大切な成功を体験するために、

学校へ行きそして勉強をするのだと思います。

だから、勉強をやらされるのではなく

うまく利用してもらいたいと思っています。

大人になっていくにしたがって、

子供の頃に　体験した成功を思い出して、

小さい事だったけど上手くいった事もあるよね。

だから大丈夫、次の挑戦もきっと上手くいく。

というように、

子供の頃の自分が背中を押してくれる日がきっと来るはずです。

そして、勉強だけでなく、

なんでも良いのでチャレンジしてほしいと思います。

チャレンジする事はドキドキします。

うまくいったらどうしよう。うまくいかなかったらどうしよう。

いろいろ思う事も有るかもしれませんが、

そこで、えい！とやってみるのも良いのかもしれません。

たとえ、上手くいかなかったとしても、

小さな頃の自分の成功体験に大丈夫だよと背中を押してもらい、

何度でもチャレンジしてもらいたいと思います。

ドキドキするこの気持ちを大人になっても持ち続けられたらとも思います。