アップデートできる人になりたい。宇多田ヒカルとサウナの話
2021年03月11日
21時過ぎ、快速高尾行きの電車の中
宇多田ヒカルの「One Last Kiss」を聴いている。
宇多田ヒカルの凄さに圧倒されている。
曲を出せば一定の方が聴いてくれる超大物アーティストである宇多田ヒカルが
進化し続けている。
新曲の歌詞は宇多田ヒカルの近くに居るだろう若き天才達に大きく影響され進化している。
それはKOHHであり、小袋成彬であろう
初めてのルーブルはなんてことはなかった
私だけのモナリザもうとっくに出会ってたから
今までの宇多田ヒカルの歌詞は物語を語るように進んで行く、文学的なものが多かったが
ここ数枚のシングルでは
心情をフロウに乗せて歌う。
ラッパー的なアプローチをしている。
もちろん、ラッパーがR&Bと接近したりその逆も然り洋楽では当たり前のようにやってることだから自然なことなが、とてもエキサイティングである。
「誰にも言わない」もトラップ風の3連符のフロウで曲が展開してゆく
もちろん、2016の復帰1枚目の「Faetome」でKOHHとも小袋成彬ともfeatしているわけで
復帰後の宇多田ヒカルは最強のクリエイターとして数倍の進化を遂げている。
今回の新曲のプロデューサーにもA.G.Cookが参加していると話題だが
A.G.Cookとはブラックミュージック畑の人ではなくジャンル的にいうとヴェイパーウェイヴと言われる電子音楽のアーティストだ
宇多田ヒカルはドラムをとても大切にして
いつも1番力を入れていると聴いたことがある。昔からトップドラマーを迎えていて
最近のアルバムではほぼ全曲クリスデイヴがドラムを担当していた。
話は逸れるが、クリスデイヴは
アデル、ディアンジェロ、アンダーソンパーク、エドシーランなどのドラムも担当している
クリスデイヴのグルーヴを是非聴いて欲しい。
そんな話はここでもしている。
そんな宇多田ヒカルが、今回はA.G.Cookを招き入れたわけだ
自論だが、人力のドラムの完璧な形をクリスデイヴというトッププレイヤーと共にやってしまった。故に次は電子音楽のアーティストと次のステップに向かったんだろうと思っている。
その理由として、先程載せた小袋成彬と共作した「誰にも言わない」では
様々なパーカッションで深いグルーヴを作っている。
一見シンプルなドラムが多い、宇多田ヒカルだが、リズムにはどのアーティストよりも執着があるのであろう
ちなみに僕の個人的に一番好きな宇多田ヒカルのドラムパターンはこの曲である。
"宇多田ヒカルの分析"ではなく
"こいつは宇多田ヒカルが凄く好き"という程度に解釈をしていただきたい。
宇多田ヒカルはここまでの人気や名誉がありながらも、自分より若いアーティストから刺激を受けたり、共同制作をしながら今もなお進化しているのだ。
3月12日
家から20分のところにある銭湯に向かっている
コロナ禍で大好きなライブもフェスもクラブイベントも何もなく、まるで他人の人生を生きてるように感じる。
人混みに行けないので、せめてもの非日常として、銭湯の頻度が増えた。
スーパー銭湯を巡るのが趣味の一つだったが、自粛期間なのでスーパーではない銭湯へゆく
子供の頃から銭湯が好きで、小学生の時、近くのスパ銭に3日に1回は行き、洗濯機風呂というくるくる回るお風呂に入ってはしゃいでいた
僕の中でスパ銭は最高のエンターテイメントだったが、最近銭湯の利点が違うところにあるなと感じている
サウナでは、暑さをじっと堪えて自分の世界に入るだが、ほとんどのサウナではテレビが流れている、それがとてもうるさく感じる、自分のルールでは12分1セットとしてサウナに入るのだが
その時間感覚がテレビの内容に左右されるし
じっと考え事をしたい時にその音がとても邪魔になる。
その時にサウナでは無心になれるこそが利点なのだと感じた。
内風呂や露天は静かなので
じっと瞑想したり熟考したりしている
洗濯機風呂に入ってた頃はそんなこと一度も思ったことなかっただろう
年末に実家に帰った時に必ず行く、家の近くの温泉がある
夜に行くと広い露天に
湯煙がサーッと流れ
露天が奥の池と繋がって見え
上には星空が広がる
特に観光名所でもないし、大自然でもないが、江戸時代にタイムスリップした気になって。
そこで僕は1年間のまとめと来年の抱負を決める
まとめ
スマホを片手に生きている生活の中で
サウナは何も持たずに誰にも監視されない珍しいの空間だ
スマホで豊かにだけなった思っているけど
マーケットのターゲットになり、友達や仕事仲間に監視されて、誰かの生き方に嫉妬する。
そんなことばかりを続けてきたことに、気づいていたけれども。抜け出せない中毒のような状態になっている
スマホをロッカー預け、汗と共にすべてデトックスする、スマホ依存症リハビリ施設的な要素がサウナにはあると思っている。
真実はスマホを置いた瞬間にあるかもしれない
自分の経験とか、自分の表現と、
他人の評価はセットではない
様々な考え方の人のいる細分化された世界の中で、無理に誰かの評価を得る必要はないし、誰かと比べたり、既存の言葉で括る必要はなくなってきてる
小袋成彬は「なんの曲に似ているとかなんのジャンルとかそんなこと超つまんないしどうでも良い」とよく発言している
宇多田ヒカルがA.G.Cookと音楽を作るように
そこに生まれた、体験や、完成した作品が全てなんだろうと思う。
だから、音楽を分析するなんて野暮なことはしたくない。けど、天才でさえ若き天才から新しいことを学びアップデートしているということはきちんと理解して、自らも精進しなければいけない。
到着したので、僕はこのスマホをロッカーに入れ新しい世界への入口を探す旅に出る。
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