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沖縄拳法中村道場での先輩からメッセージ:「これからたくさんの壁を経験する。困った時は、まず教えてくれる誰かを探すより、まず必死に練習してごらん。不思議だけど、頑張っていれば、素晴らしいタイミングで教えてくれる方が現れるよ。」

今から30年以上前、私が高校生だった頃、
沖縄拳法中村道場に入門したての頃のお話です。

入門して一年目、ある壁にぶち当たっていました。

「左手の使い方(突き)」についてです。

右利きだった私は、左の使い方が苦手、
試合で振り回しても当たるはずもなく困っておりました。

そんな時、先輩からある言葉を頂きました。

「これからたくさんの壁を経験する。
困った時は、教えてくれる誰かを探すより、まず必死に練習してごらん。
不思議だけど、頑張っていれば、
素晴らしいタイミングで教えてくれる方が現れるよ。」

そのアドバイスを頂き、
次の日から悪い所を自分自身で整理しながら頑張ってみました。

数日後・・・、
先輩からの言葉通り、
左手(順突き)の上手な先輩が現れ、ご指導頂きました。

その数ヶ月後・・・、
左手の方が得意になっていました。

勿論これは、不思議な話ではなく、
先生や先輩方が必要な段階を見てくれていたからかもしれません。
しかし、私にとって大切な指針となりました。

さて、2020年・・・、
新型ウイルスが全世界で猛威を奮いました。
その影響で、あらゆる場所で人が集まる事ができなくなり、
沖縄拳法中村道場でも、
高齢の中村丈人先生との距離をとらなければならなくなりました。

そのような中、一人練習していたある日、ある疑問が出てきました。

それは、突きの威力についてでした。
私が過去に見ていた先生の突きによるサンドバックの動きに届かないのです。

そんな時、あの言葉を思い出しました。
「困った時は、教えてくれる誰かを探すより、まず必死に練習してごらん。
不思議だけど、頑張っていれば、
素晴らしいタイミングでそれを教えてくれる方が現れるよ。」

そんなある日、
中村靖先生(中村丈人先生の御子息・当時沖縄空手会館館長)からある方々を紹介したいとの電話がありました。

2020年2月、お会いした方々は、
沖縄拳法空手道沖拳会の山城美智先生と塩浜智洋さんでした。

これをきっかけに、
一緒に稽古させて頂ける事になりました。

そこから不思議なのですが、
私が悩んでいた突きに対し、突きのプロフェッショナルの塩浜さんから驚く程ピンポイントなご指導を頂きました。

熱心で分かりやすいご指導のおかげで、
徐々に私が思い浮かべていたサンドバックの動きに近づいてきました。

先輩から頂いた言葉をきっかけに多くのご縁を頂きました。
そして、そのアドバイスは、空手だけではなく、ビジネスや音楽の世界でも同様に活かす事ができました。
ご指導頂いた皆様には感謝しかございません。

最後に、
これを書きながら、ある漫画を思い出しました。
昔、週刊少年サンデーで連載されていた「拳児」という漫画です。
(原作:松田隆智、作画:藤原芳秀)

拳児という少年が、八極拳という拳法を通して成長していく物語なのですが、
その漫画にこうゆう台詞がありました。

「インドに『必要な段階に到った時、師は目の前に現れる』ということわざがある。」
「天の導きというやつさ。」

武道って不思議で面白いです。

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