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英語の完璧さより話す内容が大切だと教わった件。

今から15年ほど前、
京都での企業ミィーティングに参加した時のお話です。

紹介されるがまま初参加したのですが、
行ってみてびっくり!
皆様、国内外をはじめ聞いたことのある企業の方々でした。

京都視察は日本語での説明だったでよかったのですが、問題は食事会です。
会話が基本「英語」なのです。

さて、私は英語が話せません。
どうしたものかと思っていたら、皆様に通訳していただき、
無事食事会を過ごすことができました。

大変貴重な体験だったのですが、英語の必要性を強く感じ、
食事会の最後、「私も英語を頑張ります!」と伝えました。

そうすると皆様から思いがけない言葉が出てきました。

「安里君、英語を完璧にするより、大事なのは話す「内容」だよ。
言葉の壁は、今回の様にクリアーできるし、片言でも大丈夫。
でも、内容がなければ話自体ができない。
これからも、自分自身の経験、ストーリを積み重ねて下さい。」

貴重な体験でした。

数年後・・・、
弊社での大問題「フルーツがない」という弱点を素材にして生まれた新たな仕組みのテーマパーク「トロピカル王国物語」がスタートしました。
ちなみに、創る中では、
経験とストーリの積み重ねはずっと意識しておりました。

さて、そんなある日・・・、
知人から、連絡がありました。
「台湾からのお客様と通訳の方がご来店されるので、ぜひご案内いただきたい」
快く了解しました。

そして当日・・・、
知人から緊急の連絡が入りました。

「お客様は沖縄についたのだけど、通訳の方が急遽行けなくなりました!
ただ、お客様は英語が話せるので・・・
なんとかして下さい・・・(涙)」

一瞬慌てましたが、あの時のミィーティングを思い出しました。
「大事なのはストーリー」
そして、ある作戦を思いつきました。

数時間後、台湾からのご家族が到着しました。

「ご来店ありがとうございます。本日は通訳の方が不在ですね。
僕も英語が話せません。でも、ここはテーマパーク、
楽しくてワクワクする世界を今日は一緒に体験しましょう!」

つまり、英語を一切使わず、
私達が創ったエンターテイメントの世界を案内したのです。

そうは言ったものの、まずドキッとしたのが、
「ワクワク」という単語が伝わりません。
しかし、めげずに仕掛けや魔法の世界を一緒に体験していきました。

結局、お客様は、トロピカル王国物語をフルで体験し、
フルーツカフェでスイーツも一緒にいただきました。
日本語と英語と台湾語がごっちゃになっておりましたが、
エンターテイメントの楽しさとフルーツの美味しいは世界共通でした。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、
時計を見ると、4時間が経っておりました。

お別れの際、
「とても面白かった!また遊びにきます」とのお言葉をいただきました。
そして、最後に、こう言われました。

「そうそう、理解できた日本語があります。
最初に使っていた不思議な言葉・・・

『ワクワク』

英語は話せたほうがいい、
だけど、それと同じくらい話す内容も大切だと実感した体験でした。

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