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PART8「宇宙人の惑星」

※この記事はTinderのプロフィール欄を使って
定期更新しているエッセイのバックナンバーです。

一泊1000円強、
格安のタコ部屋「ドミトリー」。
そこには今までの人生で見たこともない景色が広がっていた。8畳もない部屋へ二段ベッドが埋め込まれた押入れが4つほど並んでいて、壁際にはハンガーにかけられた服、下にはスーツケースが置かれている。セキュリティも糞もない。僕はそこへ夜中に到着したから既に部屋は寝静まっていたが、確かに人の気配を感じることができた。共用のシャワースペースは床が湿っていたりするから少し不快だ。まだ暖かい。僕のベッドは二段目。はしごを登るのはめんどうくさい。天井の低いその部屋にはコンセントが用意されていたから、旅でクタクタになったバッテリーにやっと飯を食わすことができた。横になって、久しぶりのベッドに安心する。なんだかワクワクした。一つの部屋にカーテン一枚の仕切りという空間。顔も名前も知らない、性別も関係なく人が集まっている。気付くと、この空間はただでさえ泥臭い貧乏旅をさらに香ばしいものへと確かに変えていた。続

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