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メルセデス:エアバッグの技術を競合に共有してた

時に、独自開発された特有の技術は、人類にとって共有すべき重要なものであるとし、自動車業界全体にエアバッグの技術を提供した。という記事を読み、強く共感しました。


物流業界においても、エアバック同様に市場にとって重要な事は、自社だけのことを考えるのではなく、全体に対して価値を提供すべきだという事だと考えています。

現状、倉庫内で行われる物流作業にも、新しい技術やノウハウが持ち込まれ、ここ数年で加速的に状況が変化し、今後さらにそのスピードは加速することが確実です。そんな中、私はできる限り、これまで経験した事を広く共有できるよう、ソリューション提案を重要視しています。

今回は、異なる技術を持つ、競合関係にある会社同士が手を組み、新たな価値創造を進める事例を紹介します。+Automation社が提供する、t-Sort 3Dという商品は、Geek+社からすると、競合会社の商品です。しかし、このソリューションとGeek+の新商品である「PopPick」を合わせて使うことにより、驚くような効果が発揮されることが分かりました。

具体的な効果は、下の方に記載しておくので、興味がある方はお目通しください。私が今回の連携で一番面白いと思うのは、競合同士が手を組み、何かを成し遂げようとする活動は、とてもワクワクします。さらに、この取り組みから得られるメリットが、実際に物流現場で活用されることは、この上ない喜びです。

メルセデスほどは大きなインパクトはありませんが、日々の小さなことを積み重ねていき、いつかは大きな価値を業界全体に提供できるよう、頑張っていきたいと思います!

相模原Laasセンター「DOJO」に設置されたコラボレーション現場の様子


■両社を組み合わせることでの具体的な効果
ギークプラスが提供する、新型棚搬送型ロボット「PopPick」と+Aが提供するロボットソーター「t-Sort 3D」を連携することで、大きなシナジー効果が得られます。

一番効果的でわかりやすいメリットは、導入コストの削減です。AGVによって運ばれてくる1つの棚から、どれだけの商品をピック出来たかを示す値を「ヒット率」と呼び、 AGVの効率性の大きな指標となります。この数値が高まれば、同一の出荷キャパシティを設計する際、ロボットの台数を逓減し、初期投資額を抑えることが可能です。

ヒット率を高めるために、仕分け用のDAS(Digital Assort System)の間口数の増加させることが有効ですが、増加させるにつれ、逆に棚から商品をピックし、 それをDASに仕分けるピッカーの作業効率が下がるという傾向に陥ってしまいます。よって、DASは多くても30間口程度までが限界でした。 しかし、「t-Sort3D」をDASの代わりに連携することで、仕分け間口を大幅に増やし、ピッキング時に1つの棚からピッキングできるヒット率(商品数)を 大幅に増やすことができます。これにより作業生産性が上がるのと同時に、必要になるAGVの数が抑えられ導入コスト削減に繋がります。

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