本を読む日々
昔から読書が好きだった
本との出会いは不幸中の幸いってやつで
まず少年時代を過ごした地元の街は人口二万人ほどの小さな田舎町
ゲームセンターや大型施設などに代表されるような娯楽を楽しめる場所も特になく
外で野球やバスケをする毎日だった
それ以外には特に娯楽もない
だから暇を持て余した休みの日には、近所のTSUTAYAによく出かけていた
周りの同級生はCDやDVDをよく借りていたが、自分は何だか書籍のコーナーに無性に惹かれてしまい
よく学校帰りに寄り道をして立ち読みばかりしていた
学生の時に読んだものといえば野球関連の書籍ばかり
野球の技術書を読むのも好きだったけれど
それ以上に野球選手の自叙伝が好きで、落合博満氏や野村克也氏の著作を沢山読んだ
その人がどんなことを考え生きてきたのか?
言葉を交わさなくても、実際に会うことが出来なくても
綴られた言葉の数々や行間から、彼らの話を直に聞いているような気がして
読書という行為は何て素晴らしいんだと子供ながらに思ったのだった
それからいくらかの空白期間を経て
社会人になってから再び読書ライフを再開した
多分おそらくその当時は読書に「何か」を求めていたのだと思う
社会人生活も順調だし、英語力も徐々についてきて日々それなりに充実している
あくまでそれなりに
でも何か足りない
どことなく昔の自分が抱いていたような
パティシエとして働いていた頃のような熱量には未だ達していない自分がもどかしかった
その差を埋める「何か」を本の中に求めていたのだと思う
手を出したのは相変わらず自叙伝で、対象は野球選手から経営者や芸術家、職人と様々なジャンルの人々の自叙伝を読み漁った
ソフトバンクの孫正義、ライブドアの堀江貴文、元タリーズコーヒーCEOの松田公太等々・・・
当時世の中を席捲していた人々の本ばかり読んだ
別に本を読んですぐに結果が出るわけではないけれど
じんわりじんわり自分の中に何かが蓄積していくような
そんな本が好きで週に1~2冊のペースで読み漁る日々が続いた
長年続けている英語学習と読書
この二軸が自分の生活の中心で
土日は都内の英会話サークルや勉強会に出席し、帰りにジュンク堂などの大型書店で次に読みたい本を買って帰るという日々が続いた
多分2年くらいそんな日が続いて
ある日、自分の運命を変えてくれたある本に出逢った
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