ハルイチ_メイン

クリエイターとの活動について

先日とあるSNS上で
「なぜクラウドファンディングをしているのか」「イラストレーターと一緒にやるのはなぜか」「他クリエイターとやるのは何故か」
についてお話すると書き込んだのでnoteを使ってご説明を文章化しておこうと思う。

先に今回のクラウドファンディングを始めるキッカケになった事を書いておくと、ハルイチ( https://mobile.twitter.com/srimerimer718 )さんとの出会いが大きく、この方のイラストをTwitterにて拝見し、とても綺麗な絵を描くなあ…と思い【01u10】という自分のブランドのオリジナルポストカードを依頼したことが始まり。そこから頻繁ではないにせよずっと関係を持たせていただいていて今回大きく企画を動かすことになった…という流れ。
 細かい想いやクラウドファンディングの内容は添付のCAMPFIREさんの方で見ていただければ、活動状況などもあわせて書いているので是非見て欲しい…ただ今回は宣伝ではないので貼るだけに留めます。

さて本題に話を戻すと
なぜクリエイターの方々とこういったイラストを中心に据えた
「イラストを各プロダクトに変換して商品化する」
企画をクラウドファンディングという形式をとって行っているのかについて。今回は想いをしっかり伝えておきます。簡単に書くと
・企画をしたのは変えたいことがあるため
・クラウドファンディングの形を取ったのは、賛同いただける方は応援頂き先々一緒になって何かをやりたいから

そして細かく書くと5つ。

①クリエイターやモノづくりを生業にすることで食べていくことすらできない現状が多い(ざっくり言うと儲からない)
②イラストはオリジナル要素がとても高い
③広く他業種に向けて、出来ることがあることを伝えたい
④何かを生み出すことを諦めない場所を作りたい
⑤縫製工場がアパレルや服飾雑貨メーカーに頼るだけの状況の打破

こういった5つの想いや狙い。一つずつ説明していくとします。
今回は
クリエイター→イラストレーターや写真家
モノづくり→縫製工場
を主軸に考えて書くのです(経験値や知っている範囲でお伝えしたい為)が、勿論のこと他の方々にも当てはまることも多いかと思われる。では5つどうぞ。


①クリエイターやモノづくりを生業にすることで食べていくことすらできない現状が多い(儲からない)


これが一番目。なにより儲からない、それを生業にしても生活できない(またはギリギリ)ことが殆どであること。このことに関しては結構な人が実感を以て感じていることかとは思うところだけれど
・やりたいことやってるのだから仕方ない(バイトでもしなさい)
・努力が足りないだけ
・知名度がないのだから我慢しなければいけない
etc......
と色々な理由や叱咤が出てくるはず。勿論のこと努力が足りない部分や、自ら自分自身を売り込む活動不足などはあるとは思う。当然ながら少数とは言えど個人の能力や努力で厳しい状況から抜け出し成功と言える状況にもって行けた人も居て、そういう人からしたら「甘えんな」という声もありそう。もちろん人によっては僕でも同じこと思う。
 ただちょっと考えたのだけれど、特に年齢が若いクリエイターに関しては社会経験や資金力がないものの、凄まじく光る『センス』や多くの人に良いと感じてもらえる『クオリティ』を持っている人が居る。性格や努力量含めて。これは確実に居ると思ってる。
 そういったセンスや品質を保持しているけれど、売り込み方や、商品化の方法が分からないだけで、「作品を生み出すことに専念できる状況」にさえなれば多くの人に感動や影響を与えることができる可能性のある人に、クリエイトする以外の選択肢を(資金面や、場合によっては家庭環境など含め)選ばざるを得ない状況にしてしまうのは一言で
「もったいない」のではないか??と感じる。
 たとえば新卒で企業に就職するイラストレーターがいるとして、作品は多くの反響や評価を得ているとして(お金にはなっていないまでもSNSなどではファンが多数ついていたり)。そういった人はそのタイミングで創作に従事できれば(それで食べていきたい事が前提として)先々40年…もしかしたら80年とかの年月作品を生み出せるわけで、就職して数年~数十年、創作以外の「仕事」に時間を使ってしまうと、その分創作時間が減ってしまう事になる。ただただ
「もったいなくないですか?」ということ。
そういった機会損失を減らすことができる可能性が何かあればと思って企画を立ち上げたのが一つ目。
甘えんな。好きなことでやってくなら働きながら努力で時間かかってもやるのがクリエイターだ。という考えも否定はしないけど、一言で言うと
「投資」です。人によって土地や株に投資するように、僕は自分と違うクリエイターに投資したい。同じように感じるという人は応援して欲しい。

ここで余談。

難しく感じるのはイラスト(写真も)って僕自身含め見るだけだと無料であることが多くないです?色々なSNSやポスターなどの広告でも見ることができて(厳密にはこれはスポンサーがいる場合もあるけど)楽しませて貰っている現状があると思う。いざイラスト制作依頼があってもびっくりするくらい安い依頼が多いと聞いてる(もちろん品質で誤差はあると思う)。
 たとえばSNSなどで無料でも見れる創作活動を続けて欲しい!と思うくらうに好きな作家さんなのであれば、なにかの形で活動支援ができたら一番いいんじゃないか?と思う。逆に感動をいつまでも無料(タダ)で楽しもうっていうのは語弊はあるかもしれないけれど「ファン」とは言えないと思う。
 ファッションでもうまくいっている例があり(簡潔に書くので語弊はあるかもだけど)
デザインをする人間はデザインに集中して
売り込む人は販売強化に集中する
こういった事ができればクリエイターは活動を通して作品を出し続けることが出来て、無料で楽しめるものも継続して発信できる。イラストレーターに創作活動を続けて欲しいと思うのであれば、その思いを形に変えて応援して欲しいし、応援できる場所がない・少ないと感じたのでクラウドファンディングの形式をお借りした。
 そういった事で、今回リターンを制作するにあたってかかる実費はすべて僕が手配している。投資といってクリエイターにお金使わせたりコスト計算させていてはこの意味が違ってくる為。

②イラストはオリジナル要素がとても高い


こちらは自分が投資に値すると思う理由にもなるのだけれど、ファッションのデザインというか形なんかは意図していても してなくとも、オリジナリティというものは希薄な部分を正直 感じる。
意図してない場合でも、衣服はかなりの歴史があり過去のデザインからの変形であったり参考にする部分は多く、似たものが各社から販売されることもあるし、意図している(悪質なもの)場合は「パクリ」と言われるように、売れているブランドのコレクションを模倣して大量生産し安く売る(人気のあるモデル起用など)場合もある。
 デザイナーは(全員ではないけど)頭の中のイメージをデザイン画として考えて書く。模写ではなく考えて書く。そういったことをせずに服やブランドは作れてしまう現実も悲しいかなあるのは悲しい事実だけど。
 そういった中でイラストレーターは(参考にするものは当然あれど)ある意味でデザイナーだと考えていて、世にないものを作り出せる存在であると思っている。ファッションデザインやパターンの勉強をして描いている訳ではないので、そりゃ再現は無理だ という部分は当然あるにせよ、イラストをデザインと捉え、それを再現する力さえこちらにあれば、商品を『創り』出せる人材の一つだと捉えているのでこの企画をしているのです。
今後の業界に一石投じられる可能性があると思いません??

③広く他業種に向けてやれることがあることを伝えたい


これに関しては、アパレルに関係する業界にいる人で「業界悪いよね」「景気が悪くて安いものしか売れないから仕方ないよね」と言ってる方々に向けている部分が大きい。
 2でも書いたことで、イラストレーターという二次元を主に活動されている職種は、最近でこそファッションブランドがコラボをし始めているけれど異業種という感覚の方が殆どのはず。写真にしてもそう。
 衣類を縫製する工場で考えつくのはファッション雑貨を縫うことや、小物を縫うこと、ユニフォームや制服、法衣なんかを縫うこと等の縫えるものを探すことを考えるのが殆ど関の山だと思う(きついけど正直なところ)。
これらはある程度流れができあがっている商材なので、営業しても現在ある仕事量の取り合いなわけで激戦区なわけで、違うといえば新規ブランドの仕事を獲得することくらいかな。
 そういった部分を外して、別でやれることを考えたときに僕はブランドを作るということを考えた訳で(これも買う人口きまってるマス取りゲームと言われたらそれまでだけど)、かといって工場にはデザインを考えられる人は居ないことが殆ど。たまたま僕は服が好きなのでヘタなりにデザイン書いてますが。
かといって現場にデザイナー雇う余力はない。それなら
イラストレーターに依頼して絵を書いてもらいデザインを買うことや
写真家に写真を依頼してプリントデザインとして使用する
なんてことも考えられると思うので、そういう部分の気づきにもなればと思ってる。当然依頼する相手が既に認知されている有名な人であれば高くなるのは当たり前で、そうではなく自分たちが良いと感じるのに知名度や仕事にまでなっていない人がいたら一緒にやろうという感覚。その感覚で応援いただければと思う。
もちろん応援いただいた方には僕ができることや知る方法はお伝えもする。

④何かを生み出すことを諦めない場所を作りたい


このことに関しては完全に今の自分では力不足なので、クラウドファンディングなりをしていかないとどうにもならないのが正直なところ。
1の儲からないということに付随しているのだけれど、作り出したものが多くの人の目に触れる場を作りたい。つまり、アパレルの展示会のようにバイヤーさんだけが見れるだけでなく、一般の服が好きな人にも届きやすいようにしたいということ。あわせて異業種と組み合わせていることで、普段はイラストしか見ない人が写真家や俳優に興味を持ってもらえたり、服も好きになっていくような拡がりを持てる場所を作りたい。
 そういう場所を作っていくことによって、一人のクリエイターの世界では知られず売れ辛かったものが各クリエイターの世界が重なって売れる数が増えるような場所を作っていきたい。円と円が重なる部分を作る感覚。
 当然そのためには良いもの・魅力的なものを発信していく努力は続けないといけなく、その活動を続けるために応援いただければ嬉しい…。その活動の継続・持続によって利益が残ってくれば実店舗のように実在する場所を作ることも出来るかもしれないので。

⑤縫製工場がアパレルや服飾雑貨メーカーに頼るだけの状況の打破


3の場所でも書いたことと重複するので簡単に書く。まずはこれは現場を仕事にしている僕のエゴでもあって、業界をかえるという大きなことではなくて、きっかけになる場所や人になりたいという話。
 工場であっても従来の営業方法や受身の体制でなく、その場所や技術をつかって足りない部分(デザイナーやパタンナーなど)を異業種と組むことで補填して発信できる力を持てるようになれば良い。そういうことのキッカケになればと思う。
 技術や設備はあるのに、設備を刷新できない程度しか利益しか生まれず、日々休みもなく働いても生活は楽にはならない状況は結構多くの現場の消失につながっていて、そういった設備や技術を活かしたいという方は違う業界にはまだまだいるかもしれない。
 そういう方々にも届くような企画になれば良いと思う。


5つ説明をさせた頂いた。結局は僕がクリエイターや生産をする方々が好きということ。そしてその力を使って食べていけるようにしたいということ。
応援してくださった方で同じようなことをしたい方がいれば、僕はやれることや知ってることで出来ること・お伝えできることがあれば対応もしていく。僕は漫画やイラスト・写真が好きだし、それらを創作されてる方々のことを素直に凄いと思う。自分にはできないことなので余計に好きと思う。
そういった好きという気持ちをリターンという形で手にしていただき、好きが循環していくようなプラットフォーム・場所を一緒になって作っていきませんか?
そしてその先々で、リターンを手にする側だけでなく作り出す側にもなって関わって頂ければ最高に嬉しい。


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