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年輪を刻む

人生には順境と逆境があります。逆境の時は人生の節です。そこで過去を振り返ってみると、一番多くの事を学んだのは逆境の時です。5年あるいは10年経った時に一番懐かしい時期として思い出されるのは逆境の時です。今、節を作っているのだという気持ちを持って、次の成長へのステップを歩みましょう。

自宅の庭にゴミを焼く為の焼却炉があり、その近くに木が生えています。その木は焼却時の熱に炙られてすぐに枯れてしまうかも知れないと思っていましたが、そう簡単には枯れませんでした。枯れずにグングンと強く成長していきました。そして様々な理由で他の木が枯れてしまってもその木は生き続けました。

木の成長にとっては自身の近くでゴミを焼かれるというのは、相当苛酷な環境のはずですが、それでもその環境下で成長した部分に年輪が刻まれて幹は太くなり生命力に溢れています。ところが、一番環境のいい所に生えていた木が台風などの強風で簡単に倒れてしまいます。

これを人生に当てはめると一見極めて環境の悪い所に育って、不遇の中に力をつけてきた人がそう簡単にへこたれない力を持っていて、艱難に強い性格をつくり、色々な所を切り抜けていき、大きな人物になっていきます。

ドラム缶で作った焼却炉

潜在意識の活用

潜在意識には善悪の判断や選択する能力がありません。喜びや希望や安心といったプラス感情だけでなく、恐怖や心配等のマイナス感情とも結びつきます。その為その人の心の持ち方次第で薬にも毒にもなります。つまり潜在意識には私達が理性で考えている事を受け入れると、それを現実化させる力になります。

この潜在意識の働きははるか昔に仏教でも説かれていました。『三界は唯心の所現』というのがこれです。三界とはこの現実世界の事。唯心とは心で思った事、所現とは現象の事で、現実世界は心で思った事が現れたもの。すなわち『思考は現実化する』と説いたのです。

従って『心の持ち方次第で人生はどんどんよい方向に変えていくことができる。いい事がどんどん起こせるようになる』と言い聞かせ、明るく積極的で建設的な事だけをいつも思い続ける事が大事という事です。

お釈迦様の教え

お釈迦様がある時弟子の一人からこんな相談を受けました。『困難や逆境に見舞われた時、どのように対処すればいいのでしょう?』するとお釈迦様はその弟子をまず渓谷へ連れて行き『この川の流れをよく眺めなさい』と言ったそうです。それから今度は大河へ連れて行き『この河の流れもよく眺めなさい』と言った後こう締めくくりました。

『困難や逆境に見舞われた時には、これら川の流れのように生きればいいのだよ』つまり、渓谷の流れはものすごく急で、時には渦を巻きながら、時には岩を飲み込みながら、時には岩に激しくぶつかり水しぶきを上げながら、下流の方へと流れていきます。そして渓谷を過ぎると、流れはだんだん緩やかになり、いずれ穏やかに流れる大河へと注がれます。

人生も同じです。困難や逆境は神によって与えられた成長の為のトレーニングととらえて、決して思考停止にならず、逆らわずに川の流れのように自然の流れに身を任せて生きればいい。そうすればいつか岩もなくなり、大河のように穏やかな人生が送れるのですよ。

大事なことは状況が如何にあっても逆境に正面から向き合い、潜在意識に喜びや希望等のプラス感情を注入して決して思考停止にならない事です。そうする事で私達が本来持っている勝ち組遺伝子が活性化します。

導かれています

『どうしてこんな事になってしまったんだ』という過去や『これからどうなってしまうのだろう?』等未来について悩んでもエネルギーの無駄です。『今』の水の流れや風向きを考慮に入れて、『今』どうするかを考える事が大事です。

昨今のような逆境に見舞われた時は、このように神の意志に従い、自然の流れに身を任せてしまいましょう。もう全てを天に任せてしまうくらいの気持ちになって、その一方で思考停止にはならずに心を正し、物事を楽観的、建設的に考えるようにしましょう。

こういう時こそ魂の成長を目指して人に愛と善意と喜びを与え続けるように心がけましょう。そのように導かれていると思います。

次のステップへ

逆境にあるという事は成長への大きなチャンスが目の前に来ていると捉えましょう。そして潜在意識を活用して次のステップへ上がりましょう。

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