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自分へのご褒美

鬱に陥り易い人には共通点があります。それは身を粉にしてただひたすら頑張ろうとする事です。しかしそれでは精神的にも肉体的にもストレスが溜まります。その結果いつしか疲れ果ててしまい『自分の人生とは何だろう、もう生きているのが嫌になった』と虚しい気持ちに襲われて鬱の状態になってしまいます。

人は頑張った時それに見合った報酬を望もうとするところがありますが、それを無視しているからです。人には本来どこかに『報われたい』という欲求があります。その為に頑張った時には自分が報われる状況に導いてあげればいいのです。自分にご褒美をあげるのです。

この事に長けていたのが豊臣秀吉と言われています。秀吉と言えば織田信長に可愛がられ、とんとん拍子に出世したイメージがありますが、実際は信長の下で身を粉にして働き続けました。当然ストレスも溜まっていたでしょう。そこでどうしたかと言うと、一つの仕事をやり終えた後はよく温泉巡りを楽しんだそうです。

全国各地に太閤ゆかりの秘湯があるのはこの為だそうです。そう言えば比較的近隣の為に以前度々行った事のある有馬温泉にも『太閤の~』という名称が各所にありリラックスして豊臣秀吉のストレス解消法に触れる機会が何回かありました。

フィリピンやシンガポールなどアジアの国々のお客様をアテンドするには温泉はいい選択だと思います。ところが、イランからのお客様と一緒に温泉に行った時、彼らはバスタオルを腰に巻いて湯舟に入ってきました。風習の違いがあるのだと気づきました。

以前パキスタンに行った時、取引先に誘われてネイルサロンに行きました。『どのようなサービスがあるのだろう』と思っていたところ、そこではサウナに入った後、若い女性が手足の爪を丁寧に切って綺麗に整えてくれました。初めての経験だったのですが予想より気持ち良く、まるで爪の間からそよ風が入ってくるような感覚でした。

頑張った時には自分へのご褒美を惜しまない事です。『今年の事業計画が達成できたら妻と日本料理を食べに行こう』『このプロジェクトを成功させたら、有休をとってモンゴルに行こう』等、自分にご褒美をあげると気分が良くなる事で、心身にエネルギーが充満し始めます。それが心をリラックスさせて、ストレスや疲れを取り除いてくれます。

自分なりのストレス解消法

3年前に入院するまで私のストレス解消法は『木工堂』と名付けた自宅にある工作室に籠り家具を作る事や、彫刻を楽しむ事でした。またスポーツカーで峠の山道を高速で曲がる事も好きでした。

高校生の頃、勉強の合間にオートバイで自宅から比叡山の頂上へ山道を通って15分で駆け上がる事は楽しかった思い出です。すると気分転換になり、仕事や勉強がはかどりました。考えると全て一人遊びです。

比叡山の朝日は気持ちいい

2年半前の退院後、脚が思うように動かなくなった事でようやく趣味も大人になり、毎朝ペットのステファンを連れて砂防ダムへ行きます。リハビリを兼ねて小川を飛び越えたり砂丘を走り回っています。お陰で、脚はどんどん回復し、今なら長距離でなければ山にも登れると思います。

軽トラとステファン

その他にも軽トラを買って安全運転で買い物にも行けるようになりました。これであと10年は鬱にもならず、寝たきりにもならない自信ができました。

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