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自分の時間

昨年の半年間の入院中に考えた事です。我々生きている人間は全員がいつか死にます。そしてその死はいつやってくるか分かりません。若いうちはまだまだ時間があると思いこの事について深くは考えません。アップルの創業者スティーブジョブズは自分が膵臓癌を罹っていると告げられた時、有限な残りの人生の時間について真剣に考えたそうです。

自分がいつかは死ぬ事は知っていても、それはまだまだ先の事であり、差し当たって今は考えなくてもいいと思っています。その為、多くの人は貴重な時間を浪費しています。

私の場合は胆管癌で、普通は助からない病であるにも関わらず、たまたま近い場所にできた化膿性骨髄炎による大きな痛みと救急病院で看て頂いた医師が名医であった等の偶然が重なり早期発見できました。それが完治に繋がりました。『自分は生かされている』と思いました。生かされている今日が有難い事に気付かされた事は本当に幸運でした。

自分の時間

今からの半生、有限な残された時間の中で出来るだけやりたい事をしたいと思います。『忙しい、忙しい』と言う人はたくさんいますが、本当に忙しい人はどれくらいいるでしょう?『暇なんてない。毎日残業だらけで有休も取れない』誰かに指示されるがまま考えもせずに作業をしていれば忙しいと感じる事はあると思います。しかしそれはやる事がなくて暇だからその隙間を無駄な作業で埋めている事が多いのではないかと思います。

時間には『自分の時間』と『他人の時間』があります。今、自分がどちらの時間に生きているのかを常に意識しておく事が必要です。自分のやりたい事をやろうとすれば、他人の為に無駄な時間を費やしている余裕はありません。有限な時間をやり繰りして、仕事も遊びも面白いと思う事を満喫する事が大事です。

自分のやりたい事を片端からやろうとすると、最初のうちは全く時間が足りなくなります。しかし、それでやりたい事を諦めてしまってはもったいない。『時間』と言う希少資源をどう使えばいいのかを常に考える事によって、自分ができる物事の範囲は広がります。

うっかりしていると毎日がルーティーンになってしまいます。『これは無駄だな』と思ったら、すぐに改善していくべきです。企業では製品やサービスの品質を向上させて利益を上げるためにPDCAのサイクルを回します。人生の残り時間の場合、改善を繰り返すのはお金を儲ける為ではなく、時間を有効に好きな事に使う為です。

戦前、立派なリーダーになる為の3つの条件は兵役、投獄、大病のような苦難の経験を持つ事と言われていました。これは『死生観を持つ』つまりこれらの苦難を乗り越える事によって、自分の人生の時間を有効に使う事を真剣に考えて今日一日、行動することです。

昨年の半年にわたる入院生活は神様に与えられた貴重な時間であったと感じています。

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