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リストとリードは枯渇するから継続接触リストが大事【BtoB営業の再現性】

BtoB営業の再現性を高めるために必要なフレームワークを真正面から教科書通りに使うと営業センスが必要なポイントが出てくるかも第3弾です。

バリュープロポジションについて書こうと思ったんですが、「再現性」をうたっているだけに、その前に触れなければならないと思ってしまい、まずこちらから書いていきます。

リストとリードは枯渇するので、一番大事なことは継続接触リストへの再アプローチルール

だと思っています。継続接触リストとは何らかの理由でリード(つまり見込み客)になったけど、右の取引ステージに進んでいかない人たちのことです。
ホワイトペーパーをダウンロードしてくれたけど、アポが取れない。商談はしたけど、受注できない。などです。

要するに、断られているわけですが、テレアポの受注率や架電件数よりも重要な理由は二つです。

  1. 少なくとも一度興味を持ってくれた人たちなので、もう一度興味持ってくれる率が高い

  2. 新規リストはいずれアプローチし尽くす

過去様々な営業をやりましたがこれが当てはまらないケースはあまりなかったです。もちろんフェーズによりますが、大事だと言うことに変わりはありません。
ものすごい勢いで認知を広げているフェーズでは新規のリードがどんどん増えている、なんてこともありますが、ここで既存客を含む継続接触リストをおろそかにすると必ず後でしっぺ返しを喰らう気がします。

理由①一度は興味を持ってくれた人たちなので、もう一度興味持ってくれる率が高い

長いこと営業やってきましたが、記憶に残っているお客さんで新規問い合わせから直接受注した、というケースはほとんどありません。

1社目の証券マン時代、一番思い出深いのは支店の「休眠客リスト」約400人への電話営業でした。証券会社の休眠客リストには様々なドラマが詰まっています。
大きく損をして出入り禁止になったり、前任がミスをして出入り禁止になったり、あまり会社のことをよく思っていないケースがほとんどなので、あまり良いリストとは言えないように感じるかもしれません。
とんでもない。宝の山でした。

一つ一つ電話して「新しく担当になった八田です!」と挨拶をしていくのですが、驚異的な商談率でした。ダメもとで電話をかけていたこともあり、嬉しかったですね。
(もちろん商談にならず長いことお説教をされることもあります・・・)

後で支店長に聞いたら休眠リストが宝の山だ、というのはあまり知られていないことのようでした。支店長は知っていて私に営業させたんですね。今思えばとてもありがたいことです。

理由②新規リストはいずれアプローチし尽くす

1社目の証券マン時代、担当するエリアには約4,000の名簿がありました。1日40件訪問していくと約100日で行き尽くします。電話だったら100件くらいはいけますが、40日で行き尽くします。訪問ならたった3,4ヶ月、電話なら2ヶ月で当たり尽くしてしまうのです。

セグメントされたリストなら数千件、多くても数万件でしょう。メールを送るにしても電話をするにしてもすぐに当たり尽くしてしまいます。これは想像しやすいですね。

アポ率を上げるトークを磨いたところで、10%が20%にはなりません。なったとしたら元々のトークがよほどヒドイか、率を算出するサンプルが少ないことを疑った方が良いです。

前回書いた通りセグメントが絞り込まれていればそれなりのアポを獲得できるでしょう。絞り込まれているからこそ、その商談を無駄にしてはいけないのです。それ以外のリストに行きたくなるところですが、おそらくアポ率や商談率などの生産性はガタ落ちになります。

マーケティングオートメーションのシナリオでよく見る「3ヶ月後にステップメール」はどうもしっくりこない

そこでBtoB営業のマーケティングでよく見るシナリオですが、あまりにもサラッと語られているのでどうしてもツッコミたいと思います。
シナリオの中身やトリガーについて言及されているのがあまりにも少ない。一番大事な継続接触リストなので、むしろ再現性の高い営業戦略を完成させるにはこの具体化こそが一番大事なんだと思います。

シナリオを構成する要素は3つ

  1. 断られた理由

  2. タイミング

  3. 提供できるコンテンツ

の3つです。
ここで営業センスが必要になります。注意しなければならないのはツールや自動化から入るのではなく、あくまでも普通の営業プロセスから考えた方が良いです。

例えば予算がない、と言う断り文句、よくありますよね。この言葉は深い。なぜ深いかというと、

  • (あなたの製品は大した効能がないのに高いから)予算がない

  • (私の権限で決裁できるのは○○万円だから)予算がない

  • (いま忙しくて検討する時間がないから、とりあえず)予算がない

この見極めができる営業はなかなかいません。新規営業のたったの1時間しかない初回商談でこれを見極められません。
できる営業マンもできない営業マンもそう結果は変わらないはずです。
差が生まれるのはこの後の行動です。

シナリオ構築①断られた理由
シナリオ構築②タイミング
シナリオ構築③提供コンテンツ

次回はやっとバリュープロポジションにいきましょう。このシナリオを作るためにVPが超重要です。

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