日本を代表する元祖鮨の名店『久兵衛』で25年修行された大将の集大成「鮨きよし」熟練した技で3種の酢飯を使い分けて握る。
一流寿司屋の最激戦区、銀座。
元祖・一流の寿司屋
そして日本が誇る寿司屋の名店「久兵衛」
25年余り経験を積んだ大将が集大成として
銀座七丁目に2019年8月にオープン。
名だたる鮨店が軒を連ねる東京銀座。
7丁目にあるビル9Fにのれんを掲げるのが『鮨きよし』
鮨を食べることが多いですが
何故か不思議と訪問してないのが
「久兵衛」さんです。
超名店ではあるのだが
訪問しても誰が握るのか分からないというところ。
鮨って誰が握るかってのが個人的には
とても重要だと思っていますので敢えて避けてたかも知れません。
大将ともInstagramで繋がっていることもあり
今回、初の久兵衛出身店の訪問です。
【店主】
大将の酒井 清志(さかい きよし)氏は
鮨の名店『久兵衛』で約25年研鑽を積み
伝統的な江戸前鮨を会得。
【シャリ】
白・赤・ロゼの3種の酢飯を使い分け
3種の酢にそれぞれ異なる産地の米を合わせ
ネタによって使い分ける。
3種の米は
白 長崎県五島市産「にこまる」
福島さんが作られてる。
赤 飛騨高山産「龍の瞳」
ロゼ 群馬県川場村産「雪ほたか」
【店内】
店内はL字カウンター9席と、個室(2~4名)
【おまかせコース25,000円(税別)】
▶︎食前酒
食前酒にきれいな甘みの獺祭の甘酒でスタート
▶︎鱧とジュンサイのセット
つるんっとした喉越しと
プルプルのジュンサイに
初夏を感じる鱧の梅肉。
▶︎枝豆
茹でたて
▶︎お造り
愛知県産 スズキ(上)
塩釜産 真子カレイ(下)
程よい食感を残してとろけるスズキに
あっさりとした中にも甘みと旨味がある真子カレイはお好みで醤油かポン酢を付けて。
▶︎富山県産白エビキャビア
キャビアの塩身で甘味が引き立つ
ねっとり系の白エビ。
▶︎気仙沼産 カツオ
ねっとりと舌を包みこむお上品系で
和ガラシがアクセントに。
▶︎アサリの酒蒸し
握り前に酒蒸しで胃を温めてくれます。
汁まで完食。
▶︎シャリの食べ比べ
白が1番塩味がありキリッとしている。
赤シャリは赤酢特有の奥深さ。
ロゼは米の柔らかい甘さ感じられる。
▶︎ 赤ムツ 高知産 白
心地よい香りにシャリのキリッとした酸味のバランスが良く最後に甘みが追いかけてきます。
▶︎明石産 鯵 白
柚子胡椒サンドしておりピリッとスパイシーで
初めて食べる面白い一貫です。
▶︎銚子産 金目鯛 白
脂の甘みが口の入れた瞬間広がり
白シャリのキリッとした酸味がとても合います。
▶︎太刀魚 摘み
大根の甘味を引き立てる鬼おろしと太刀魚の脂の相性が病みつきになります。
▶︎大トロのはがし 赤
沖縄産延縄176キロ
口溶け感とまろやかさに「龍の瞳」のシャリの甘味。上と下のバランスが絶妙です。
▶︎中トロ(血合いギシ1番)赤
沖縄産延縄220キロ
赤身と脂が手を取り合っているような瑞々しい一貫。
▶︎赤身漬け 赤
沖縄県延縄220キロ
舌にまとわりつくような甘みとシャリが見事にマッチしてます。
▶︎牡蠣のコンフィ
鮨きよしさんのスペシャリテ
口の中が牡蠣の濃い旨味たっぷりで溢れるが
クドさを全く感じさせない。旨い!
▶︎ホワイトアスパラのオランデーズソース
ソースには新潟の唐辛子を発酵させた辛味調味料「かんずり」が入ってる
最初にかんずりのピリッとした風味がきて
後半にアスパラの甘さとバターの風味をまとう。
食べ終わったら残ったソースに
シャリを入れて洋風リゾット。
▶︎コンソメ車エビ ロゼ
鮨きよしさんのスペシャリテ②
エビの出汁にしばらく漬けることで
エビにエビのコーティングした最強エビ。
一度噛むと「ブシャー!!」っと出てくる
濃いめのエビジュースがかなり特徴的で
口一杯にエビを感じすぎる程の
風味と香りにジュースのような瑞々しさを体験できる。是非一度お試しあれ!!
▶︎根室産 馬糞雲丹 ロゼ
濃縮された雲丹の力強い香気に
シャリの米も柔らかな甘味が引き立つ一貫。
▶︎ピュアホワイトの冷製ポタージュ
塩のみで味付けしてトウモロコシの甘味を感じる。砂糖の甘ったるさ全くない。
▶︎鳥貝 白
もふもふ食感でキリッとした酸味が
甘味をたっぷり引き立ててくれます。
▶︎コハダ 赤
赤酢で締めて3週間寝かせて赤シャリに合わせている。酸味のまろやかさと熟成感を強く感じる一貫。
▶︎子持ちシャコ
大きくビジュアルがモンスター級。笑
子持ちなので噛むとプチプチした食感が見え隠れし、かなり食べ応えあります。
▶︎タコの柔らか煮
蛸壺に入ったタコの柔らか煮
器がかわいい。笑
歯がいらないほど柔らかいさと
ブラックペッパーが口で弾ける感じが面白く旨い。
▶︎穴子
塩とタレの食べ比べ。
塩は甘みが引き立つ塩が好みでした。旨い。
▶︎干瓢巻きと玉
▶︎お椀
▶︎デザート
何も言われなかったらルイボスティ?のような
五島列島の椿茶とゼリー。
【まとめ】
魚介の仕入れは、豊洲や日本全国から旬の天然魚が届くなど、長年の経験による目利きや人とのつながりが生かされる。
仕入れた魚を数日間休ませ
素材本来の風味を引き出して
握りには3種類のシャリを合わせていく拘り。
赤、白、ロゼの酸味の違いもそうだか
ここではお米の種類もそれぞれ使い分けしているため米の食感、粘り気、香り、甘みなど
一貫一貫噛み締めながら楽しむこともできます。シンプルな寿司だからこそ細かいこだわりには脱帽です。
大将は自分のお店を持ち
「久兵衛ではできなかったことをやりたかった」と話すように
久兵衛で25年培った経験を生かしながら
時折大将の遊び心や変化を感じる一連のコース
は「鮨きよし流」ではないかと思います。
ごちそうさまでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?