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「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」

週末に読了した「“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生」。

7人の建築家に「かつて」と「今」について聞いたインタビュー集。
それぞれの建築家が辿ってきた道筋や現在の思想を知ることができる、というのはもちろんだか、インタビュアーをされたお三方に共通する視点が浮かび上がる。
それは、「実際のところどうなの?」ということ。


大学で学生達と向き合っていると、先の見えない不安や、いま目の前にある課題の大変さ、そしてネットに溢れる情報に意識がいきすぎていると感じることが多い。
受け持ったスタジオの学生さんには必ず
「世の中、楽な仕事なんてない」
「自分が得意なこと、楽しめるものを探してほしい」
と伝える。
そして、自分が「建築家」をやっていて
ちゃんと楽しめていることも。


この本は進路に悩む若者達に、臆せず進んでみることの意味を伝えてくれる。
そして同時代を生きる自分にも、共感とヒントを与えてくれた。
「自分が選んだ道に向かって走るのは、悪くないよ」
そんなメッセージを語り手の言葉から間接的に受け取っているのだと思う。

ちなみに、小堀さんのスリランカでの実測スケッチが掲載されているけれど、その時、近くで自分も空間の意味を感じながらスケッチをしていた。
旅に出る時間のなかでも、過ごし方はデザインできるものなのです。

すべては「追究」する人生のプロセスとして。

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