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宇宙が消えない理由

昨今取り沙汰されるダイバシティつまり多様性が、実は私たちが暮らすこの世界の根本原理なのではないか、との考察。

SFとかで、宇宙のどこかに反物質とかあって、それに触れるとものすごいエネルギーが出て消滅してしまう。

そんな話を聞いたことありますか?

僕の身体は細胞でできていて、細胞の中には遺伝子があって、遺伝子は4種類のタンパク質の組み合わせで出来ていて、タンパク質は分子がつながってできていて、分子は原子でできていて、原子は原子核と電子でできている。

このくらいの認識で、僕の頭の中の宇宙観はここ三、四十年変化することなくストップしていました。

高校の頃、ブルーバックスで素粒子やクォークのことを読みましたが、まだわからないことが多い世界なんだなあ、くらいで。湯川秀樹の対談集「創造への飛翔」を読んだとき、科学者である彼が当時のさまざまな文化人と対話して本当にエキサイティングでクリエイティブなパッションを発していて、それは過去のものだけど、当時の僕にはとても大切な響きだったと思います。

自然科学を切り口にこれだけ幅広い人物の多様な思いを読めたことに感動しました。でも、そこに夢中になっていたので、実は素粒子そのものに関する理解は曖昧でした。

原子は原子核と電子でできていて、電子はもうそれ以上細かくできない。原子核は陽子と中性子で構成され、陽子、中性子はさらに何種類かのクォークと呼ばれるものでできている。クォークはそれ以上細かくできない。電子とクォークはそれ以上細かくできないもの、すなわち素粒子と呼ばれる。せいぜいそこまでで、その先の話は正直、抽象的過ぎてよくわからなかった。

今回「宇宙の壁画」を創ることになったおかげで、避けてきたここら辺についてちゃんと調べてみたくなった。

そしたらとても素敵なYouTuberを見つけてしまった。

わかりにくかった宇宙の話が、素粒子の話が、すんなり入ってくる。若い頃、知りたくて仕方なかったが、文体の難しさや、ボヤけた表現にヤキモキして根気負けした内容が、ダイレクトに届いた!

何この人、天才⁉️

特に感動したのは「対称性の破れ」の部分。冒頭に少し書いたが、
宇宙が生まれたての時代には高エネルギーに包まれた世界で、物質と反物質は、対生成や対消滅を繰り返していた。

生まれて、消えて 光(電磁波)が残る、生まれて、消えて 光(電磁波)が残る… 

そう。全く対称なら、生まれて、消えて 全部、光だけの世界になるはず。はい。おしまい。宇宙は生まれなかっだはず。

でも、じゃあなぜ、今 物質がこの世にあり、宇宙はあるの?

この答えをズバリ教えてくれたのだ。

完璧に同じ規格のモノ同士ならペアとして産まれた途端に、瞬時に消滅して、ハイ、終わり。

だけど宇宙が生まれ、成長し、生命が生まれ、知性が生まれ、成熟し、やがて終焉を迎えるか次のステージへと再生を果たすのか?はわからないが、この気の遠くなるような長い旅の一部をこうして今一緒に働いたり、遊んだり、悩んだり、笑ったりできるのは、なんと、ちっさいちっさいクォークの反物質同士が完全に対称じゃないからなんだって。これが対称性の破れ。

つまり、多少イビツなコンビだから、こんなに長い長いストーリーのほんの一瞬を一緒に歩いていられるってわけです。

さらに、マニアックな話、三種類のニュートリノが互いに変化し合うニュートリノ振動!ピンと来た人は観てみてね。

あー!宇宙は面白い!!!


しかし、…コレを見て再びわからなくなったとさ

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