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トライアスロン基礎知識#8 DHバーでバイク速度アップ

トライアスロンのバイクパートでは平坦でまっすぐな道を走ることが多いです。そこでバイクパフォーマンスを上げるために「DHバー」というアイテムが使われます。

今回の記事ではDHバーとは何か、どのような効果があるのかなどを詳しく解説していきたいと思います。

1. DHバーとは

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まずDHバーの名称の由来は「ダウンヒル(Down Hill)」の頭文字を取ったもので、構えた時にスキーのダウンヒルのような前傾姿勢になることから、そう呼ばれるようになったと言われています。

通常のポジションよりも極端な前傾姿勢を取ることができるので、身体にかかる空気抵抗を大幅に減らす効果があり、バイクのスピードアップに繋がります。下ハンドルを握った時よりも前傾になるので、エアロ効果は抜群です。

DHバーはトライアスロン用のTTバイクにはもともと備え付けられているパーツですが、今回の記事では「ロードバイクにオプションとして後付けするパーツ」として紹介していきたいと思います。

2. メリット・デメリット

■メリット
・スピードが上がる
・身体が疲れにくくなる

最大のメリットは前傾姿勢を取ることで、身体にかかる空気抵抗を減らしてスピードアップすることです。(個人的にはラクに2~3km/hは速くなります)

また、ハンドルを握るポジションが1つ増えることで、同じ姿勢を取る時間を減らせて、身体の疲労を分散させることができます。DHバーにはヒジや腕を置いておけるアームパッドがあり、手のひらにかかる荷重を軽減することもできます。長丁場のミドルやロングレースではとても重宝します。

■デメリット
・走行が難しい
・ブレーキが遅れる
・重量が増える

DHバーを握る体勢はこれまでの乗車姿勢と大きく異なるため、慣れないうちはバランスを取るのが難しいです。必ずレース前に安全な場所で練習をしましょう。ハンドリングも悪くなるので、急カーブなどでは無理せずブラケットに持ち替えるのが良いでしょう。

また、DHバーにはブレーキレバーが付いていないため、ブレーキをかけるにはハンドルに持ち替えなければならず、このワンテンポの遅れで思わぬ事故や落車を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

DHバーを装着することでバイク重量は増えます。ただし、一般的なトライアスロンレースでは登坂コースはごく一部で、フラットでまっすぐなコース設計がほとんどです。この場合はDHバーで得られるメリットの方が確実に上回りますので、重量はさほど気にする必要はないでしょう。

3. 使用上の注意点

・練習時の安全確保
・ポジション調整

DHバーを使っての練習はくれぐれも周囲の安全に配慮したうえでおこなってください。上述したようにスピードアップをするにも関わらず、ハンドリングやブレーキが難しくなる状態は事故の発生率が上がります。なるべく公道ではDHバーは握らず、サイクリングロードなどの安全に走行できる場所でのみ使用することを推奨します。

また、DHバーを握ると前傾姿勢になるため、体勢が窮屈に感じることがあるかもしれません。呼吸が苦しくなったり、首や腰に痛みが出ることもあります。サドル位置やハンドル高さを変えることでDHポジションに対応できるようになりますが、DHバーの個体差、乗り手の個人差もあるため、細かいバイクポジションの調整は専門店に相談してみると良いでしょう。

4. 僕が使用するDHバー

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僕が現在使っているのはプロファイルデザインの「V2+」というモデルです。ハンドル下からバーを出す珍しいタイプですが、バーの位置が低いのでそれだけ深い前傾姿勢を取ることができます。バー形状はSベンドと呼ばれるタイプです。

バー形状は他にスキーベンド、ドロップベンド、ストレートというタイプがあります。周りではスキーベンドタイプを使う方が多いですね、誰でも安定してDHポジションを取りやすい形状です。

まとめ

以上、DHバーについての紹介でした。

DHバーはトライアスロンのバイクパフォーマンスを上げるうえで、かなり即効性があり、かつ効果も高いのでぜひとも取り入れてほしいアイテムです。

バイクに装着していると見た目にも「トライアスロンをやってる感」が生まれるので練習のモチベーションも上がると思います。使用の際は少なからず危険や注意点はありますが、安全に配慮した上でぜひ使ってみてください。

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