眠れなくなってしまった
今朝も早々に目が覚めた。夏場だったらもう夜が明けている時間帯である。しかし、外はまだ漆黒の闇夜だ。老いた証ではあっても、もう少し眠りたい。こうなるのは予期はしていたが、早暁の目覚めはつらい。
以前は眠るのが惜しくて、あまり寝ていない。だが、寝る気になればいくらでも眠れた。いまや、4時間、せいぜい5時間足らずで目覚めてしまう。そのくせ、すぐ眠くなる。昼寝も、むろん、長くは眠れない。
こんな繰り返しで昼夜の別が曖昧になっていく。最近は夜中の10時台から11時ごろに眠りに入り、未明に目覚めている。だが、これもいつ崩れてしまうかわからない。過去にも何度か昼夜が逆転して、太陽の運行にしたがっていくよう身体を是正するのに四苦八苦した経験がある。
かつて、同級生の女性から、フェイスブック上で、「眠れない」悩みの質問があった。突き詰めれば、「気にしない」、あるいは「悩まない」でいようと思いきわめたときだった。また、やたらに昼間、睡魔がやってきていたころである。そっけない返事しかできなかった。
会社へ出かけるというローチンがあり、毎日が会社を中心に、あるいは仕事を軸に動いていたころには、少なくとも、夜、眠れないなどというぜいたくな悩みはなかった。そのくせ、50代のころからだろうか、会社でひたすら眠い日があった。
きっと年齢による生理だったのだろう。ぼくだけではない。自分の席で寝込み、イビキをかいていたという少し若い後輩がいた。あるいは、上司のひとりは、書類にハンコを捺しかけてそのままの姿勢で、また、深く寝落ちしてしまい、書類を出した部下がオロオロしていたそうだ。
広い社長室にいて、時には音量を下げたクラッシック音楽をBGMに流していたボスが居眠りをしていた気配を察知したことはなかった。やはり、経営者となると、ぼくとは気合いの入れ方が違っていたのかもしれない。