敬老の日に「年齢の重ね方」について考える〜DIE WITH ZEROを副読本に〜(2024/9/16)
今日は敬老の日ということで、去年読んだ『DIE WITH ZERO』という書籍を絡めつつ、どのように年齢を重ねたいかということについて書いてみます。
(書き始めるタイミングと、書くスピードが遅く、アップするタイミングでは敬老の日は終わってしまいました・・・)
「人生の有限感」と「春夏秋冬」という概念に影響を受ける
ちょうど10年ほど前、ちきりんさんのブログで「人生の有限感」という概念を目にしました。
これがとても印象的で、当時の日記にも、この引用と共に「自分の仕事をダラダラやっている・ダラダラ情報を消費しているということはもったいない」と書いており、割と自分にとって面白いと思える事、意味のあると思えることにアンテナを立てるようになった気がします。
さらに最近では石川善樹さんの『フルライフ』にて、人生を「春夏秋冬」のステージに分けるという考え方を知り、今は「夏」の時期にいるけれど、「実りの秋」を迎える50歳あたりで働き方を変えることを意識し始めていました。
時間・カネ・健康のバランスを考えていなかった
ところが、去年『DIE WITH ZERO(ダイウィズゼロ)』を読んで「時間、カネ、健康」のバランスをよく考えていなかったと気づきました。
以下はスポーツ庁実施の「令和4年度体力・運動能力調査」より、20mシャトルランの年齢別回数のグラフです。
当たり前な感じですが、10代がピークでその後徐々に回数が下がる、体力としては下がっていくわけです。
『DIE WITH ZERO』には次のような一文があります。
30代・40代を仕事や財産形成に励み、「人生の秋」を迎える50代で仕事の仕方をシフトしたとしても、体力が必要な経験であればカネを積んでも経験できないかもしれません。
学生の頃はテントかついで登山やら、西表島のジャングルを歩いてみるとかしてましたが、同じことを今やろうかと思うと、ちょっとやる気がでてきません(山小屋に泊まりながら、登山したいなと)
ましてや「定年してからやりたいことをやろう」と思っても、寿命よりも「健康寿命」は当然短く、2016年時点データですが男性の場合72.14歳となっています。65歳で定年したとすれば7年しかありません。
2019年度の調査では60歳代~80歳代の世帯が最も資産を持っているということが分かりますが、資産を持っていても使いきれなかったら「あの世に持っていくことはできません。
記憶の配当を得るために、経験への対価を支払う
再び『DIE WITH ZERO』から引用します。
早いうちに経験したことは、その後の人生においても「記憶の配当」をしてくれるといいます。
先日も過去同じ職場で働いていた人たちとの会合があり、10年近く前の旅行の思い出について楽しそうに振り返っている場面がありました。
これって、その職場で働いていた1年のうちの2日間くらいの経験なのに、その人たちが集まれば「楽しかった記憶」として蘇ってくるわけです。これはまさに「記憶の配当」だなと。
「記憶の配当」の事も考えれば、必要以上に「おカネを失うこと」を恐れて経験への対価を支払うのを躊躇するのは、逆にもったいないことだと感じます。
ということで去年『DIE WITH ZERO』を読んでからは、家族旅行などのイベント、個人での経験・学びへ、より積極的に取り組むようになり、それらのイベントの予定を先に入れていくことで、経験に必要な「時間」も天引きし、残りの時間で仕事に充てるようにしています。
「人生のピーク」について書いた記事があるのですが、今回、適切に経験に投資することで「死ぬときに資産はゼロだが、人生的にはそこがピーク」という人生が理想かも、と思いました。
経験をサポートするテクノロジーにもキャッチアップしよう
本書を読みながら、年齢と共に経験できることが減っていくのも事実ではあるものの、時間の経過とともに新たに登場するテクノロジーが経験をサポートしてくれることもあり、それらは積極的にキャッチアップすべきと感じました。
例えばLINE。うちの親はLINEビデオ通話を使えるようになったおかげで、孫の顔を見ての会話を定期的に楽しんでいます。
これは私の祖父母時代にはできなかったことです。
不幸にも発生したコロナ禍によってリモートワークのツールが普及した結果、旅先で半日仕事、半日その地での経験を楽しむ、といったこともできるようになりました。
今後年齢を重ねると「新しいものは分からないから・・・」と使うのを拒否してしまう可能性もありますが、それが「記憶の配当」をゲットするチャンスを狭めていると思い、キャッチアップしていこうと思います。
ということで今回は以上です。
もしサポートを頂けましたら、インプット(書籍、旅など)の原資として活用させていただきます!