ランチでいつもの3倍待って、飲食店にも価格シグナルが欲しいと思った話
劇場もあるオフィス街でのランチタイム
私が働いている街には劇場があり、そのプログラムによって街に来る人の増減が変わってきます。
その街にあるハンバーガーショップ(有名チェーンではない)は、以下のようなシステムで注文、商品の受取をしています。
①券売機(ディスプレイ)で注文し、番号が書かれたレシートを受け取る
②店内のモニターに、待っている人の番号と、商品が出来上がった人の番号が表示されるので、出来上がったことを番号で確認したら受け取りに行く、というもの。
とある日、そのハンバーガーショップに行き、いつも通り券売機で購入し、店内に入ると、いつもと違って大混雑。
券売機に行列がなかったので気にしなかったのですが、ここでモニターを見ると出来上がり待ちの番号がズラッと並んでいることに気づきます。
ほかのハンバーガーショップ同様、テイクアウトの人もいるため、店内で待っている以上に順番待ちの人がいるようです。
どうやらその日は観劇するお客さんが街に来ているタイミングだったようです。。
仕方がないので読書などして待っていたものの、30分待ってようやく自分の番号が表示されました。感覚的にはいつもの3倍の待ち時間です。
昼休みは残りわずかなので、ハンバーガーをかきこんで、セットのコーヒーはそのままオフィスに持ち帰ります。
自分の後で、隣の席に来たお客さん(会社員の女性)は、待ち疲れたのか机に突っ伏してました。。
と、ここまで書くと不満を言っている感じなのですが、待ち時間はインプットに使えたし、ハンバーガーは美味しいし、コーヒーも持ち帰れたので不満があるわけでは無いです。
イベントの影響を受けるお店のオペレーションは難しい
ただ、待ちながら「イベントで人の数が増減するお店(商業施設)のオペレーションって難しいなー」と感じました。
イベントがある時は商業施設への来客数が増えるので、従業員が少なければ、ここまで書いたように、素早くお客さんを捌くのが難しくなります。
かといって、イベント時に合わせた従業員数にすると、イベントが無い時は従業員が暇を持て余すリスクがあります。
私が学生時代に働いていた喫茶店も、近くに神社があり初詣シーズンなど、激混みするタイミングがあったのですが、元々働いている人の数も多くなかったため、ほぼいつもと同じ従業員数で、いつもの数倍のお客さんの対応をするという、地獄のようなオペレーションをしていました。
(しかも時給は変わらない。搾取されてたなあ。。)
つまりピークではなく平常時に合わせたオペレーションを選択していた、ということになります。
なかなかこの辺り、20年前と変わっていない感じです。
飲食店にもダイナミックプライシングは適用できないか?
とはいえ、世の中ピークに合わせて値付けを変えるという事例が出ています。ダイナミックプライシングというやつです。
(ちょうど今日の木下さんのVoicyにもキーワードとして出てましたね)
ホテルは繁閑に合わせて価格が変わるのが当たり前になっています。
(先日出張に行った先では、とある学会にぶつかったらしく、フツーのビジネスホテルがいつもの倍以上の価格になっていました。。学生にも無慈悲な設定ではあります。)
公共交通機関であるJRでさえも、ピーク時間帯と、非ピーク時間帯とで定期券の料金が変わるようになっています。
それらと同じように、ハンバーガーショップもダイナミックプライシングができないか?
冒頭のハンバーガーショップのある商業施設は、ディズニーのミュージカルも行う某有名劇団の劇場があります。
ということは、突然ふらっとやって来る人より、前売り券を買ってやって来る人が多いと想像します。
(実際わたしも、年末にこの劇団のミュージカルの前売り券を買って、家族で観劇してきました)
そうすると「某劇団のプログラム開催日はハンバーガーが20%高くなる」といった設定もできるのではと。
これができれば少なくとも近所のサラリーマンは、券売機の価格を見て「今日はいつもと違う…」とそのお店を回避し、少し離れた牛丼屋とか、立ち食いそば屋にでも行くかもしれません。
(どちらの業態もわたしは好きです)
一方観劇に来た人は、観劇のためにその街に来ているので、いつもより高いかどうかは気にしないでしょうし、仮に気づいて「ふざけんな二度と来るかコノヤロウ」と思ったとしても、元々その街に来ることがほとんど無いので、お店の経営に影響も無いはずです。
むしろ余計な(?)サラリーマン客が減って、快適なランチタイムを過ごせる可能性すらあります。
てなことで、飲食店が価格シグナルを出すことで、地域で働く人、遊びに来る人、双方にメリットがあるのではと感じました。
今後ダイナミックプライシングを取り入れる飲食店が増えていくとすれば、私は支持したいと思います。皆さまはいかがでしょうか?
では今回はこのへんで。
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