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【歌詞】タイトル:未定


生温い風が首筋を撫でていく

雨のにおいと少しの苛立ちを連れて


春はとっくに過ぎたのに

夏になりきれないこの季節は

僕を鼻で笑っていた


誰に決めつけられることなく

自由なはずなんだ

それなのに

自分の裾を踏んで

「動けない」と大きな声で言う僕は

どうしようもなく中途半端だ


傘を叩く音がうるさいなら

閉じればいいのに  僕は何を怖がっているのだろう


「こうなりたい」と言った言葉

臆病な自分のためらいで

嘘にしてしまっている


何かを手放して何かを手に入れること

これからもきっとそうだと

知ったから

出来ない言い訳を

いつも探しては並べてる僕は

どうしようもなく人間らしい


長雨に打たれる紫陽花は

僕のことなんて気にもとめず

ただ静かにこの季節を彩っている


似ているようで嫌だったこの季節に

名前があることが

羨ましかった

季節は夏へ向かう

言い訳は出来なかった時に

言えばいい


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